本日21時ごろ、火星が地球との距離を5759万キロまで縮めてきます。これは2003年の5576万キロ以来の大接近と言われています。
専門的なことはこちら
エスクード1台で、月までの距離なら走れているわけだから、大勢でかかればこの距離もどうにかできるんじゃないか?
というお馬鹿な発想から2006年にスタートした「エスクードマイレッジ」は、初年次は108台の登録で約1千万キロを積み上げました。13年めの現在、304台が登録され、3970万キロ台を累積しているところです。
そのうちたどり着くだろうと呑気にやっているとはいえ、自動車の推進力というのはロケットのようなわけには行きません。なんだか最近は、どこかの企業経営者が自分の車を火星めざしてロケットのモジュールに搭載し打ち上げちゃったようですが、我々凡人にはそんな真似は不可能なので、亀のように進むのみです。
だけど、まだまだとてつもない道のりながら、もうすぐ4千万キロに届くのだから、1台が1年をかけて走る距離だってばかにしたものじゃありません。自画自賛みたいに聞こえるかもしれませんが、世界中どこにいらしても、エスクードとその派生車種に乗っている人ならば、どなたでも参加できることがこの企画の良いところだと思っています。登録されたエスクードたちは、その距離を提供していただいた証として、個体が退役しても、いずれ火星に届く時には一緒にゴールすることとしているのも、企画における魅力です。
僕自身は現役で2台の初代を走らせているけれど、さすがにこの2台とも、残る道のりのどこかでリタイアすることを避けられないでしょう。そういう悲壮感も背負っての企画なのですが、あと何年かかるかを考えても仕方がないので、いつか誰かを送り込めるはずという希望の方を優先して、ノリで続けています。
そんな思いを、火星のやつが知る由もありません。たまたま軌道周期で大接近してくるだけのことです。それでもいいじゃないですか。今夜、空が晴れているなら、南東の低いところに赤く輝く目的地が見えるはずです。