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  ~懲りない傾向~

いざよい躊躇う十六夜

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十六夜は「いざよい」と読み「ためらう」という意味ですが、なぜ月にそれを被せてきたのかは知りませんでした。「京都人の密かな愉しみ」第一シリーズの夏編で、月待ち人のエピソードの中で「十五夜の夜より躊躇って出てくるのが遅い」と説いていました。我が家では玄関の正面に、昨日より30分遅く出ています。

それとは別によく聞く話だと、十六夜の月は十五夜の満月よりも満月だと。今月なんかは昨日の満月の月齢が14.1、今日30日だと15.1くらいですから。

というわけで、コメダ珈琲にて見つけた「フルムーンバーガー」は、まさしく十六夜にふさわしいと思います。あのコメダのバーガーですからとにかくフルボリュームです。

通常のハンバーガーだと「カットしましょうか?」とオーダー時に聞いてくれるんですが、フルムーンバーガーは半熟なオムレツ?を挟んでいるためカットできないようです。

十六夜でもうひとつ思い出すのは、1990年から三作にわたってリリースされたОVAの「暗黒神伝承 武神(たけがみ)」で、その第一話が「十六夜情話」とサブタイトルされていました。地方都市で繰り広げられる龍とスサノオが戦う、原作がそういう奇譚を得意とする山崎理さん、当時の作画監督としては特定のファン層を獲得していた大貫健一さんと、声優陣も含めてあーもうそういう時代だよねえというアニメーション作品です。

これを語りだすともう月見系バーガーどこかへすっ飛ぶんですが、80年代から90年代、『戦え!!イクサー1』『破邪大星ダンガイオー』『大魔獣激闘 鋼の鬼』『冥王計画ゼオライマー』などの代表的巨大ロボОVA(いずれもAIC作品)が続いてきて、別会社であるJ.C.STAFFはロボではなく巨大化する超人として、モチーフにスサノオを取り入れたところが真新しかったのですが、残念ながらBDやDVDとしての再掘はなされていません。昨今の異世界転生物より面白いんですけどね。

 

そういう設定ならそういうことなんでしょう

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S.H.F.シリーズのシン・仮面ライダー版サイクロンがリリースされ、手元に届きました。何ががっかりかって、このサイクロンのおかげで、ホンダコレクションホールで見たプロップの写真を再確認させられることとなりました。もてぎでは気がつきませんでしたが、タンク上部の給油口ハッチに核物質マークが描かれていました。つまり制作陣、少なくともシン版サイクロンのデザイナーは、伝統的?に語られているサイクロンの動力源を踏襲しています。化石のようなアタマです。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で描かれているタイムマシンの核燃料交換シーンも「そんなもんでいんだ!」という荒っぽいやり方ながら、一応防護服は着ていたのですが、シン・仮面ライダーにおいてちらっと出てくる政府関係側技術者のサイクロンのメンテナンスは、単に作業用ツナギでしかなかった。一気に「太陽を盗んだ男」時代に引き戻された気分です。いま、ヒーローのマシンが原子力で動く、という設定に心躍らせる人っていないと思います。

劇中、サイクロンの自爆の際には、プラーナの暴走かもしれませんが対消滅のような反応が見受けられます。短絡的に感じたことは、これは原子力ではなくモノポール機関を動力炉に応用しているのではないかというもので、モノポールの対消滅でも有害な放射線はいくらか出るのですが、21世紀になってるんだもの、エネルギー源やら次世代内燃機関のモチーフやらは、オーグメント(改造人間)とかプラーナ(生体?エネルギー)同様、進化させてほしかったね。

そろそろ追いつかれる新世紀GPX

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「新世紀GPXサイバーフォーミュラSIN」を、ОVAシリーズの「11(ダブルワン)」から通しで観直ししてまして、テレビ放送版から数えたらもう32年、「SIN」の舞台であった2022年も過去になってしまったことを再認識しました。聞くところによると、「サイバーフォーミュラ」はサンライズのアニメ作品では異例の長さで、「機動戦士ガンダム(シリーズ)」に次ぐ長期企画だったということです。

「SIN」では第17回グランプリが描かれましたが、オーラスで第18回の開幕戦の様子が映像化されていて、まさしく2023年、今年の春ごろのシーンを見ることができます。プレイステーション版ゲームでは今のところ、第19回グランプリが扱われているので、まだ近未来ぎりぎりなれど、そろそろ追いつかれてきたサイバーフォーミュラ世界となっています。

この先ドラマの続きはあるのかないのか興味は尽きませんが、一昨年の三十周年記念でスーパーアスラーダの次期モデル(のミニチュア)が開発され先日発売されました。また、河森正治さんのインタビューで市販タイプのアスラーダ次期モデルのデザインというのも語られています。

制作側は、既に風見ハヤトの成長譚はやることやりきってしまったので、「SIN」においては加賀城太郎のドラマに仕立てたと語っています。が、そのエンディングに登場する彼の亡き親友の息子や、ゲーム版では2020年から登場している司馬誠一郎、カール・リヒター・ランドルのところで走っている女性ドライバーセラ・ギャラガーなど、サイバーフォーミュラを引き継ぐ世代は用意されています。

そうすると、今後の現実世界のレースが世間のニュースを席捲し再びブームが巡ってくるかどうかがカギになっていくのでしょう。

ライダー抜きで39作

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講談社のこの企画は余分な寄稿やインタビューなどは入れず、ただただ石ノ森章太郎さんの産み出した「仮面ライダー」と「アニメーション作品」を除いた特撮ヒーロー・ヒロイン、ファンタジーの主人公と演者、メカニックだけをこれでもかというほど盛り込んでいます。もう間違いなく僕よりもずーっと若い編集者たちが所蔵財産を発掘してくれています。ページ数に対してこの定価は、やはりあちこちへの版権処理で吊り上がってしまったのでしょう。

「仮面ライダー」は、それ自体がシリーズ化してしまったので、ここに網羅されなかったのはまあビジネスチャンスの分散ですが、それでも39作品という数。一人の萬画家がやってのけた仕事としてとてつもない。続編としてのキャラクター造形の連続性を別にすれば、ほぼキャラ被りが無い。それでいて「眼」や「坊主頭」に見るように石ノ森キャラであることの主張、嘴の中に剣道の面を持ち込んでしまう斬新さなど、個々の作品の独自性が際立ちます。

こういうものをまとめてもらって思うことは、あえて言っちゃうけど今の東映やスポンサーは作品のモチーフ扱いを恥じるべきだということです。あれだけのアイデアを毎年繰り出していながら、「仮面ライダー」に括ってしまうのは愚の骨頂だね。

空行く船は俺の船・・・いやでかすぎて

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1/400ですから確かに全長1m。ウルトラホーク1号のときもそれで挫折したわけですが、同スケールの銀河鉄道999が一編成ついてくるとか、プレミアム契約購読すると戦士の銃が贈られてくるとか、「海賊戦艦ダイキャストギミックモデル」がもう卑怯すぎる(笑)

新世紀合金や超合金魂もので満足していたのに!

えーえー、置くとこ無いから購読できませんよっ

「下駄箱の上片づければ?」

よけーなこと言うんじゃねーよっ 全125冊でいくらかかると思ってんだよ!

1966 1993 2022

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なんだかipアドレスみたいな表題になってますが、引き合いに出しているウルトラプロップの年代です。1966は初代ウルトラマンに登場したフラッシュビーム(ベーターカプセル)。こういうカタチの懐中電灯など無かった時代に、懐中電灯で真似をして遊んだわけですが、ウルトラマンの色彩とはかけ離れた淡いグリーンの筐体と黒のラインには、子供ながら違和感しかなかったのを覚えています。といって、スプーンでやるのは別の演出の真似でした。

ずーっとすっ飛ばして1993年のウルトラマンパワードまで、「ウルトラマン(セブンも含め)になるためのアイテム」として、これは優れものだと思えたのがパワードで扱われたフラッシュプリズム。全然プリズム感がありませんが、仏教の独鈷杵をモチーフにしながらも、なんとなく地球のものではないよねえと感じられるデザイン。歴代ウルトラを通して、僕の中では最高峰の造形なのです。これがアメリカで理解されたかどうかは定かではありません。

そしてまたまた途中を失格させ、2022年のシン・ウルトラマンでリブートされたβカプセル。半世紀以上の歳月が、単なるプロップとしてだけでなく、工業デザインの考え方も取り入れ、携帯性も機能性も洗練されました。惜しいのはスイッチ部分がスイッチ然としていて、どこがそれかすら解らないフラッシュプリズム(中央部の発光部分全部がスイッチ)に軍配を上げたくなります。それでもこの余計な意匠をそぎ落としたそっけなさに、造形の見事さが宿っています。

「仮面」と「ライダー」の記号性

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令和版「仮面ライダー」も5作目になるそうです。既に平成版から「仮面ライダー」である必要のないシリーズが続いていて、ああ、これは「仮面ライダー」だねと受け手が認めてよいものはいくつも無いような気がします。放送コードの問題もあり、今だと改造人間という設定は使えず、強化服と変身ベルト(ドライバー)、マスクというガジェットに置き換えられて多くのシリーズが切り抜けてきました。今作「仮面ライダーガッチャード」も然りです。

誰もがわかっていて何も言わないことは、約一年間で1作のヒーローが作り出され、玩具を売り抜くためのマスク・・・よりもベルトや携行武器に支配された世界。視聴者側に浸透していると思われるカードバトルのシェアを維持するための、変身や特殊能力の発動アイテムから、逃れられなくなっているシリーズと言えなくもない。

もはや仮面もライダーも商品のための記号でしかない。おぢさんには「もうここには来るな」と言われているようです。が、曲がりなりにも仮面ライダー。ひとまずはバイクに乗るらしいので、そこだけ縋り処です。

しかしまあ・・・アフリカツイン持ってくるとはびっくりだ。

 

 

地上最強の美女

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インターネットの情報に頼るしかなかった放送日の最終回(シーズン3)が、これがまた1978年5月説と8月説が出てきて「どっちだっけ?」と頭を抱えた末、後番組となっている「地上最強の美女たち チャーリーズ・エンジェル(シーズン2)」とのすり合わせをして、8月27日が「地上最強の美女 バイオニック・ジェミー」の最終話であろうと、めんどくさいことを頭に描いておりました。奇しくも本年8月27日も、バイオニック・ジェミーが放送されていた日曜日です。

3シーズンにわたってリンゼイ・ワグナーさん(演)、田島令子さん(声)というコンビネーションで繰り出されていたジェミーさんは、当時の少年にとっては羨望の的でした。女性のサイボーグといったらフランソワーズ・アルヌールが筆頭でしたが、アニメと特撮の違いがありますから、どちらもトップクラス。「600万ドルの男」のスピンオフであった同作が結果的に本家より多く制作されていることもその表れのようです。逆にシーズン3に至ると飽きてくるところもありましたが。

そんな少年心理をしっかりとらえていたのが、何を隠そう(違)あの吉田秋生さんで、連載漫画のたった一コマで当時の様子を「現代学生気質の縮図」として描いています。このシーンが出てくる「楽園のまん中で」は、79年の別冊少女コミック5月号に掲載されたものですが、吉田さんもあの頃だと20代前半だったでしょうから、流行を感じて番組を見ていたのだろうと思われます。この漫画が収録されている「夢みる頃をすぎても」も面白いです。

「八」はね、「末広がり」って言うんだよ

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「八は末広がりって言って、めでたいんだよ」

と言ったのは、アルペンラリーの出走ゼッケンで「8」を獲得した轟鷹也に対して、「ラッキー7」でなかったことを残念がった逢瀬半五郎を諭す鷹也でした。末広がりの形を持つ八は永久的に発展、繁栄、繁盛する数と云われています。ラッキー7は、野球で7回の攻撃あたりに投手の疲れが出る一方、打者の目は投球に慣れてゲームの転換期があるという、継投策の無かった時代の迷信のようなものです。

↑ということなら、両方持ってたら完璧ではないかと。

しかしことしの高校野球を見ていると、転換期は6回に多く見られたような(母校の試合のみ、かな)気もするし、所詮外来語縁起の7にはさほどの感銘も受けません。一方、轟鷹也はアルペンラリーでは妨害工作を乗り越えながらも最後の最後でタイヤトラブルとスタックによるリタイアなんですが、この敗退が轟スペシャル開発のヒントにもなった。末広がりは漢数字の表現で、算用数字にしたら「無限」が立っていますよ。

↑そんなわけで、僕だってこの並びは見たことありませんでした。

これは先取りできていたのか?

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「UFОロボグレンダイザー」を2024年秋に新作として放送

これは昔からフランスにおいて絶賛されてきた同作というバックボーンもあるでしょうし、リブート路線にあるマジンガーZやゲッターロボに続くカードに違いないのですが、ここにも新しいものを産み出せなくなってきた国力の衰退が感じられます。

それにしてもグレンダイザー。

全く関係ありませんが、うちのブログでは既に「切り裂け怒りのダブルハーケン、今こそグレンダイザーですよ!」とか、「アンフィニクラスを使い慣れた偉大な勇者で、リミテッドクラスには新機軸の宇宙の王者と使い分けることになります」などと例え話に絶妙な持ち込み方をしてました。まあただそれだけのことですが。