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  ~懲りない傾向~

時差で逃げ切るアポロ10のこと

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1969年5月22日21:29:43 UTC。アポロ10号が着陸船を近月点15.7km、遠月点112.8kmの軌道に乗せ、月面からの高度47,400フィート (14.4km)まで接近させました。このミッションで司令船に「チャーリーブラウン」、着陸船に「スヌーピー」と名づけたら「ふざけてんのかお前ら、威厳というものを考えろ」と叱られたことから、7月に月着陸を果たす11号には司令船「コロンビア」、着陸船「イーグル」なんて、いかにもアメリカらしいけどつまんない命名がなされています。

この話を昨日外してしまい、しまったと思いながら日付を考えるとUTC。つまり国際単位系 秒に基づく協定世界時なので、これを東京の時差に置き換えると23日06:29くらい。おぉ、こじつけりゃどうにかなるじゃん。というわけで実はアポロ10の月面最接近、司令船と着陸船の相性については過去にそれぞれ触れているんですがもう一度取り上げることができます。といっても記事で扱うのはアポロ10のというよりスヌーピーのことです。

「PEANUTS」のコミック版においては、このビーグル犬は1969年3月14日付け連載で「アポロ11よりも早く月に降り立っている」のでした。”地球のいきもの”史上初の快挙と言えるかというとそれは違っていて、ジュール・ヴェルヌが1865年に 「地球から月へ」を執筆していて、これをもとに1902年、ジョルジュ・メリエスが「月世界旅行」を映画化しています。スヌーピーに「僕はロシアに勝った」なんて言わせちゃうところがあの時代のアメリカです(最近もか?)

それでもアメリカの代表的な宇宙開発「アポロ計画」と、アメリカをたぶん代表する漫画の一つである「PEANUTS」とのコラボレーションは、今のかの国を見るよりもおおらかさやユーモアや夢や希望にうまいこと風刺を乗っけた表現です。アポロ10では「どこそこに勝った」なんて言わせていないし。遅れている「アルテミス計画」では、再び彼らを火星に連れて行くというアイデアも動いているそうですが、さてあの大統領ちゃんとやってくれるかどうか。

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