Trend-Blue

  ~懲りない傾向~

東へ東へ日出る処へ

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ここ何年も、抜けるような青空の下に咲くひまわりの写真が撮れずに悔しい思いをしていました。観光地化されたひまわり畑に行くのは、習志野の事例のように迷惑客に思われるのもいやだし。とかなんとかぼやいていたら、割と近場にひまわり畑があると教えられ出かけてみたら、地域の人々によって休耕畑を利用したプロジェクトがもう五年ほど前からあったらしく、観光地ほどの規模でないにしろ1万本ほどの群生が待ち受けていました。場所は伏せときます。

抜けるほど青空ではないなと贅沢なこと言いながら気づいたんですが、ひまわりの和名の一つに「天竺葵」というのがあって、「なんで? この花の原産は北米じゃなかったか?」と首をかしげるわけです。帰り道に図書館で涼みながら勉強したらば、紀元前のアメリカ先住民はすでにその頃から食用として栽培しており、16世紀になってスペイン人が種を獲得してマドリードで栽培するようになったと。17世紀になるとフランスからロシアに広まって、種が食材の価値を得ていったのだそうです。

さらにヨーロッパから中国へ伝わった後、ようやく日本に伝来し、天蓋花とか、迎陽花とか日廻り、向日葵と呼ばれながら、18世紀あたりから「ひまわり」で一般化しているようです。この花、東を向いて太陽の方向を追いかける性質を持っていますが、日本への伝来も東へ東へと道を辿ったと言えなくもない。それで和名の中に天竺葵も紛れていたのかと腑に落ちながら、北米から地球をほぼ一周してきたのねーと感心しております。でもアングルが決まってしまうので順光で撮るの大変(笑)