この週末は仙台滞在のまま土曜日は雑務を片付け(普段に仕事しろよ)、昼前はなんとなくそわそわしているような人通りが午後からは羽生結弦選手の金メダル獲得に浮き足を立てたように変わったことを感じながら、こりゃ明日の朝はまた車の雪下ろしだなあと傘も持たずコートも着ずに、事務所から駐車場までの往来を「何この人雪降ってるのに」という視線を受けて帰宅の途につきました。まあその展開はどうでもいいのですが、明けて日曜日は予感通りに車の上なら積雪15センチ。
やれやれと雪下ろしをしながらエンジンを温め時間を見たらそろそろ11時で、今から100キロ走ってくるのは不毛だなあ(おいこらそういうこと言っていいのか!)と、例のツボな喫茶店に遅い朝飯なんだか早い昼飯なんだかこれもまたどうでもいいような選択肢で出かけました。
日曜だからな、さすがにお客さんはいるだろうと思ったら・・・またしてもがらーんとした店内。ここへ通うようになって未だに他のお客さんと出会ったことがありません。
それはそれで、僕にとっては面白いので、良いのです。しかし半端な時間でもあり、朝昼兼用はシチューでもなくオムレツでもなくチキンカレーでもなく、ましてや冷麦でもなく、ブレンドとアップルパイを頼んだところ・・・
「今度、新月の日の限定メニューを作りましたよ」
へー・・・ って、2月の新月って一昨日じゃないですか。またもや待ちのタイミングだよと自嘲しながらもその献立を聞くと、
「・・・という内容で、題して『新月の潮干狩り』です」
いやもうほんとにツボだ。来月の新月には必ず食いに来るぞと意を決して、パイを平らげブレンドを飲みマスターと談話しながら、何がどうツボだったのかの話題で、これでタバコが吸えたらもはや天下無双なんだよねと言ったのです。
「ああ、お吸いになるんですか。喫えますよ、うちは」
これはびっくり仰天。お品書きの構成といい店内の客用日記帳といい、客層の大勢は女性であろうし、僕が連れてきてもらった部下も喫煙しない人なので、これまで煙草を出す必然を無しとしていたのです。しかも他のお客がいない。あー、早起きじゃないけど雪下ろししながらコーヒーとブランチ・・・とか思い立ったのが吉でした。そうこうしているうちに、やはり大学生らしき女の子やら日頃は勤めと思しき女の子がちらほらとやってくるようになったので、おぢさんは撤収にかかるのでした。