Trend-Blue

  ~懲りない傾向~

怪獣映画の矜持

2 Comments »

1995年3月11日に封切られた「ガメラ 大怪獣空中決戦」は、当時エンターテイメント路線に回帰しながら現代的な考証をそれなりに施していた「vsゴジラシリーズ」を、さらに一皮むいた出来栄えを持っていました。巨大生物のスケール感をもたらし、それがなぜそこに現れたのか、現れるとどうなるのか、そもそもそいつらは何者なのか。後に三部作となっていく「平成ガメラ」の幕開けとして、温故知新な映像とドラマがちりばめられていたと思います。

だからなのか、全てが描ききれない大盛りを超えた特盛りの中でも、怪獣映画でやるべきこととやりたいことはきちんと詰め合わせていた。言い換えると「やりすぎていない」ところが良作なのです。「2」「GⅢ」ではガメラの強さがインフレしてしまう部分もありますから。誤解なきよう加えると、僕は「ガメラ2レギオン襲来」なんかは大好きです。それでいて1作目が「ある程度怖い怪獣映画」を描いたことには脱帽しています。vsシリーズになったゴジラにはそういうものが失われていたし。

もうひとつの幸運、この映画で美しく大人になった中山忍さんの姿を見られたことは言うまでもありません(先日、ウイングマンでお母さんやっていた。それほど歳月が過ぎてしまった)。亡くなられた美穂さんには悪いけど、「ねーちゃんよりいいよな(「ラブレター」を除いて)」と思っていました。怪獣には美女です。キングコングの時代から。やるじゃねーか金子修介も樋口真嗣も(笑 金子さんなんかは出自がモノを言ってるし)。作り手のプライドを垣間見る怪獣映画でした。

2 Responses

ぼくも中学生の頃、このガメラを見て中山 忍さんのファンになった事がありました。
その前にも端役だが、ゴジラVSメカゴジラにも出演されていました。

’03年に西部警察2003に出演予定でしたが、制作が中止されてしまったのが残念です。刑事ドラマでは、はみ出し刑事情熱系にも出演されましたね。

姉の美穂さんに亡くなられて、きっとお辛い心境だと思います。ぼくも3年前に、長兄が亡くなりました。
忍さんにはこれからお姉さんの分も、女優として頑張っていただきたいです。

  • vsメカゴジラは、いわゆる「きれいどころ」が沢山出てきちゃうので、冒頭に居ながら言われなきゃ誰だかわかんない残念さがあります。
    平成ガメラは一作ごとにヒロインを際立たせています。セガールの娘なんかもいましたが、中山、水野、志田といずれもいい時に起用してました。
    一番がっかりなのはレギオンのときの水野がなかなか良かったのに、現在の本人がもう(笑)。中山忍は既に母親役の世代ですから、かわいらしいおばあちゃんに進化していけばいいなと思います。

  • Leave a Reply