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  ~懲りない傾向~

解釈次第ですが実は二人いる

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「イナズマン」は昨年50周年迎えたじゃん。と思ったんですが1974年4月9日、継続番組である「イナズマンF(フラッシュ)」がスタートしているのです。何がどう変わったのかって、敵方の交替とかイナズマンのパワーアップとかいろいろあるんだけれど、当時の特撮技術の限界にあったとはいえ地味なキャラクターという気がしていました。これが21世紀になるとかなり漫画版に沿ったリブートが行われますが、メインのキャラではないのです。

70年代ものを初代とするなら、二代目は異形すぎるにもほどがある造形ながら、当初の石ノ森デザインをそのまま再現しようとしています。残念なことに両者が相並ぶ機会は無かったのだけれど、よくよく考えたら初代は「渡五郎青年」、二代目は「風田三郎少年」なわけで、共演させようと思えば不可能ではない。そんな度胸が制作側にあるかどうかは定かでありませんが、仮面ライダーとスーパー戦隊ばかりという呪縛から解放される可能性が、イナズマンにはあります。

ロボットは顔が命・・・かも

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1974年4月6日、「電人ザボーガー」が放送開始され、本邦初のメカ変形科学捜査ツールが登場しました。50年前の少年だって「すごいけどタイヤホイールどうやって同体内に格納するんだ?」と首を傾げ、ヘッドライト部分がそのままザボーガーの頭部だというデザインにのけぞったのです。しかしまるでヒコーキ乗りのようなザボーガーの顔とカウルからテールまでの連続性に、ロボットならではの強引な解釈につい納得してその気になってしまったのです。

5年後の1979年4月7日、あの「機動戦士ガンダム」が始まり、それまではほぼ1点ものであったロボに量産という概念が(新造人間キャシャーンですでにアンドロ軍団ロボ群が現出していますが)定着します。敵味方のロボのスタンダードなマスクフォーマットも明確化され、なかでもザク・モビルスーツはアンドロ軍団の爪ロボ以来の量産型としての秀作。主役のガンダムに関してはそれこそ「顔、アンテナ」と、追随するほとんどのガンダムに踏襲することとなります。

10年後の1984年4月5日。「巨神ゴーグ」がオンエアスタートするのですが、この頃になるとガンダム顔というか大河原作風というかのロボットが氾濫している中、ゴーグ自身のデザインは原案者である安彦良和さん自身によるもので、目じりはガンダム風ですが独特の顔立ちを実現させます。両者の違いは設定ありき自由な時代のザボーガー、設定という事象に縛られた時代のゴーグというポジションですが、やっぱりロボットは顔立ちだよねえと考えさせられます。

暁に消ゆ

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「無敵鋼人ダイターン3」の最終話が放送されて45年になります。火星ごと地球圏に攻めてくる敵メガノイドの勢力を迎え撃ち、敵陣に乗り込みこれを壊滅させた破嵐万丈は、消息不明のような姿の消し方と、万丈邸の窓の明かりという含みを持たせた演出に終わりましたが、地球圏を去る火星を見届けるダイターン3の姿も挿し込まれており、ああ万丈は健在なんだと想像しました。過去の重さを背負った主人公だけに、無事がイメージでき安堵したのです。

暁に消えたはずの万丈が再び姿を現すのは、なんと、どれだけ監督から了解を得たのか知りませんが、ゆうきまさみさんによるアニパロ漫画での狂言回しな役どころ。ダイターンでの最終話と「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」を混ぜ込んでの「愛」じゃなくて「受」を背負わされた男として登場します。ひでーことする漫画家がいたもんだよと、「さらば~」以降「復活編」までのヤマトを拒絶することとなる僕は思ったものです。

けれどもおそらく、この漫画によってダイターン3というより万丈自身に耳目が集まる流れもできたはずで、他ならぬ監督こと富野由悠季さんが自ら四作ものスピンオフ小説「破嵐万丈シリーズ」を、アニパロから2年後に書き始めちゃうんだから、世の中わからんものです。過去と影を背負いながらも、アニメ本編、アニパロ漫画、小説で一貫して描かれていたのは伊達男というスーパースター性でした。そろそろよたびの登場を期待したいところです。

ところでこれを書いていて思い出しましたが、45年前のこの日、後にあちこちで諸々の産業を生み出してしまうまでに至る新番組の予告編も流れていたんですね。テレビのスポットCМがいつから放送されていたかはわかりませんが、ほぼ間違いなく(た、たぶん)これが動画として初登場する「君は青春の涙を見るか」のナレーションで、その姿だったと言える・・・んじゃないかなーというおぼろげな記憶が残っております。

 

ほーらやっちゃったよ

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もう生理的に受け付けたくないマスク(顔がタイヤでしかも唇付き)なんですけど「爆上戦隊ブンブンジャー」が意外なほどに正統派スーパー戦隊で。←見ないって言ってたんじゃないのか?

つい、こう・・・ふらふらーっと手を出してしまいましたよ。なんかねー、この時点でまだ1号ロボなわけで、それに付随するブンブンカーは今のところ17台もあるらしい・・・

あと12台もあるのかーっ

全↑17台といってもブンブンスーパーカーは2台あっても1台カウントかもしれない

フルハシ隊長登場の日

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1994年3月21日、「ウルトラセブン 太陽エネルギー作戦」が放送されました。この番組において何者かに敗退したウルトラセブンが落下してきて地球防衛軍に保護されとある施設に収容されたのですが、セブンを確認するため急行着陸したヘリポートから三菱GTОタイプのニューポインターに乗り換え現れたのが、ウルトラ警備隊のフルハシ・シゲル隊長でした。フルハシ隊長は施設内に横たわる赤い巨人を見るなり「ダン!お前・・・」と呼んで男泣きするのです。

この再会の嬉しさと満身創痍のセブンを憐れむ隊長の姿は、かつての同僚を慈しむ姿として、もう一人の、このとき既に人妻で母親となっていたアンヌの登場よりもずっと感情移入してしまうシーンでした。時系列のまま推移しているなら、フルハシさんは「姿なき挑戦者」の1967年当時29歳という設定でしたから、「太陽エネルギー作戦」では56歳になっています。このあと98年には参謀に昇格していますがそれはまた別の機会に。94年のこの日は「太陽の日」(今は廃れています)でした。

量産車は所詮量産車

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キャラウィールのときはその単価も安かったので、13人の仮面ライダー分を買いそろえるというおバカでした。その割にはどこに一文字隼人がいるのかようわからん出来栄えになってしまいました。それでも13台のサイクロンをすべて自立させるという努力はしていたんですよ。しかしさすがに今回、S.H.Fの値段ではそうはいきません。といってろくにソフトも持っていないので合成加工で台数合わせすることもできません。

昔は朝日ソノラマ小説版ガンダムに塗り替えたり、バーミリオン小隊バルキリーを1S劇場版から塗り直したり、それとは別に1A頭部を据え付けえたり、1JベースでVT1に改造したり(あとからみんな発売されちゃった)しましたが、最近は「どうせそんなことしなくても出てくるだろう」とものぐさになっています。

大量発生相変異型バッタオーグ搭乗用サイクロンということですが、第1号、第2号専用との性能上の違いはさっぱりわかりません。そこら辺の解釈をでっち上げないと、つくばーど®サイトでの紹介もできなかったのがもどかしいです(でっち上げちゃったけどね)

 

話はででんと量産車からかけ離れますが、篠塚健次郎さんが亡くなったと。量産車というよりそれをベースにした改造型から、全く別物のプロトまで、三菱パジェロでダカールラリーを著名にした立役者でした。どこかに片づけてしまったけれど、我が家にはサハラかモーリタニアかわからないものの、篠塚さんのパジェロの運転席床からすくい取ってきた砂があるんです。あの頃デジカメなんか持っていなかったから記録も残せていないのですが・・・

もう一度作って!

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何が映画興行の失速になっていたかと言えば、作り手がマネジメントよりも描いたイメージと理想に固執し、現場は近未来と空想科学に対する新しい映像・縁起の概念を勝ち取れなかったことなのだと思います。この年、東宝は年末に「ゴジラ」を復活させますが、怪獣映画に関してはそれができていた。「さよならジュピター」は早すぎた大作だったのかもしれません。それじゃあほんとに目を覆うようなひどい映画だったの?とも思えないのが本作なのです。

封切り前年の夏、予告編を観て、銀座の画材屋ビルで開かれていた同作撮影プロップ展示会でミネルバ基地やトウキョウⅢを作った小川正晴さんに偶然会えて立ち話ができて、こんなにうらやましい世界があるんだなあと感じたまま年を越して、1984年3月17日、実は行列もなく初日の初回を観てそのまま2回目も観てきました。ムック本は知る限りでは2冊出版され、映画の紹介よりも楽屋裏のドタバタを披露しているところが面白かった。

だけど、昨年、NHKが特番で流した「シン・仮面ライダー」の制作現場でぶつかり合っていた現場と監督との埋めようの無い温度差を見て、「さよならジュピター」においても同じことは起きていたのだと感じます。それでも詰め込むだけの情報を詰め込まされ、限られた尺の中でやらねばならないことを、現場はプライドをかけてやり遂げていると思います。40年前ですよ、おそらく、特撮というよりもSF映画の世界は黒船襲来を体験していたのです。

映画の評価が低かったせいか、はたまた版権管理の会社に事情があるのか、しばしば小松左京特集が組まれるWOWOWあたりではこの映画は取り上げられません(Amazonprimeでレンタル可能ですが)。そんならもうそろそろ、リバイバルではなくリメイクしちゃったらいいじゃないですか。詰め込み度合いで言うなら、「シン・ゴジラ」でそれは実績を持っています。技術も格段に進んだでしょう。脚本家も何を切り捨て何処を見せるかというセンスが育っている昨今です。

感性のレーダーが錆付いたままでは

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2025年日本国際博覧会、2度目の大阪万博(大阪・関西万博)まであと1年ちょっととなったようですが、高度経済成長期感覚の舵取りでこれがうまく行くとは思えない。かつて東京で計画されていた世界都市博覧会は、当選した都知事の判断で中止となりましたが、それで臨海部開発に深刻な打撃が出たわけでもなかった。今回の国も府も市も、そこまで吹っ飛んだ英断は出来なかったようで、1970年の輝きをもう一度見たい見せたい雰囲気です。

しかし(本気にしてはいけませんよ?)2025年、世界は巨大コンピューター「カイロン5」の反乱を受け大混乱に陥るのです。「カイロン5」は人類の猛攻によって無人島8JOに封印されますが、世界の大半が消耗し疲弊してしまうのです。その激動の中で育った少年ブルックリンは大阪の生まれ。2038年に8JOへの潜入を果たし、スクラップの山から可変戦闘車両「ガンヘッド」を組み立て、「カイロン5」とその尖兵である「エアロボット」と激闘を繰り広げるのです。

どうせ見せてくれる近未来なら、これでいいんじゃないでしょうか。今すぐ会場建設やめちゃって、そこを廃墟と設定して設定寸サイズのガンヘッドを何台も配置し、来場者は壮大な脱出ゲームを楽しめ、休憩所ではニンジン(わかる人にはわかる)をはじめ関西の美味いものを食い放題。古今東西の東宝特撮プロップ、サンライズメカニックの展示、物販、その手の上映、エアロボットをプロジェクトマッピングであちこちに出現させて、これを倒せたら映像は派手に爆散する。

35年も前の特撮映画を知る人は少ないかもしれませんが、今回の万博はひょっとすると外貨を稼ぎたいという本音があるような気がする。こういう趣向の方が外国人には受けるんじゃないでしょうか。というか、50年前の万博と同じベクトルで主催しようという作り手の発想がもはやだめなんじゃないか。でも大阪はかつて「DAICON 3」「DAICON 4」のぶっ飛んだオープニングフィルムを作った実績がありますよ。と、無責任発言しつつ本日は前の万博開幕から49年め。

迂闊でしたな同年式

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1988年デビューのスズキエスクードと同年式(作品制作年次)として、「機動警察パトレイバー」を何度か取り上げていたのですが、うっかり書き忘れていたのが1988年2月の「New Story of Aura Battler DUNBINE」に出てくるオーラバトラー・サーバインがあり、「機動戦士ガンダム逆襲のシャア」のνガンダムも同年3月12日封切り映画の主役機でした。ガンダムと言ったら大河原邦男さんですが、νガンダムもサーバインも出渕裕さんデザインで、パトレイバーと共通項がありました。

だからといって1988年出自という年次以外にエスクードとの共通項は無く、東京の20世紀末に活躍した98式AVイングラムと違ってサーバインは異世界、νガンダムは宇宙となっているのでエスクードと並べようもありません。この辺のことは言い出したらきりがないんですが、バトルホッパーとかアクロバッターなんかだったらどうにかすれ違わせることくらいはできるのです。などと脱線しまくりですが本日逆襲のシャア封切りから36年という半端な2024年でした。

 

これが多様性の時代というものか・・・

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たぶん放送時間に起きちゃいないでしょうけど、こりゃついていけないわーという今期のスーパー戦隊「爆上戦隊ブンブンジャー」って、歴代屈指のひどいマスクデザインだと思うわけです。でもたぶん、戦隊なんてなんでも行けるという視点から言われそうな、多様性の時代などといういやーな言葉が湧いてくる気がしてなりません。こんなデザイン、昔だったら怪人か戦闘員のそれじゃないかなあと感じる感覚の方が、もはや時代遅れなのでしょう。

恐ろしいのは、こんなモチーフの戦隊ですから十中八九ビークルメカ戦隊。ここしばらくこの路線が無かったので放置していましたが、過去に続々登場した「ガオレンジャーパワーアニマルシリーズ」で知人友人が何人も泣かされていたとき、いわゆるファンタジー系戦隊玩具は相手にしなかった僕も、ガオ以前は「救急戦隊」、それより後の「轟轟戦隊」のビークルメカではひどい目に遭わされました。今回、その再来のようなこわーい予感。ロボメカが3台で済むはずがない・・・