そりゃまあ26年も連れ添うわけですから澱むときも激流のときもあります。結婚のことについて具体的な行動を開始したのが、もう30年前になります。が、のんびり進めていたらその翌々年に祖父が鬼籍に入ってしまってこれがいきなり中断。よそのことは知りませんでしたが我が家だと少なくとも1年は喪に服すという家訓があったようなのです。それで宙に浮いた時間と預金を89年式のヘリーハンセンに使ってしまうという超ウルトラスーパー大馬鹿者だったにもかかわらず、愛想を尽かさなかった家内には感謝です。
うちの話はどうでもいいとして、ここ何年か連絡を取っていなかった友人から「そんなわけで結婚しました」というメールと共に、真っ白なタキシード姿と満面の笑顔の写真が送られてきました。てめーこのやろー何をにやけてんだーっ(おいおい)という笑顔がうなづける、これまた真っ白のウエディングドレスのお嫁さんが美しい。
川面はよほどのことが無ければ流れを逆にすることはありませんが(皆無じゃないことは縁起物の話なので棚上げね)、するっと四半世紀とちょっと、自分のことを遡らせてくれるメールでしたね。
その数日前、ずいぶん前に大阪に嫁いでいった友人と、やはり何年振りかで電話の対話をしておりました。その何年の時間、いろいろなことがあったそうですし、あれほど愛でていた嫁入り道具のクルマも手放したとのことですが、ご夫婦は仲睦まじく、彼女自身の朗らかさも変わっていないのが何よりでした。
翻って我が家。家内と最初に出逢ったときよりも、いつのまにか娘らがその頃の僕らの年齢を上回りやがりましたよ。聞かれましたよ馴れ初めについて。ちゃんと申告しましたけどね、その頃付き合っていたのは別の女の子だったのだよと。でもね、結婚記念日に寄り添うのは1人なのだよと。