またキリ番逃したーっ! 27,996kmあたりまでは気にしてみてたのに(泣)
地球人とバッフクランのような、宇宙を滅ぼしてしまう業のぶつかり合いがあるから、ガイゾック星人みたいに査察型コンピュータドールを作って悪意に満ちた文明を消去しようとする業も生まれいずるのでしょう。全米で勧善懲悪ものから始まったスター・ウォーズが盛り上がり始めた1977年、宇宙人の末裔でスーパーロボットと母艦持ってる網元なんてある意味憧れの対象にもなりえたはずの神一族は、どんどん凄惨な運命をたどりだします。
喩えていうと、「デビルマン」よりも「ハレンチ学園第一部」の方が怖くて恐ろしい物語だったように、「無敵超人ザンボット3」は、あとから見ることとなったがために「伝説巨神イデオン」のカタストロフなど寝言は寝て言えな気分になる巻き込まれた人々の凄惨さと、その元凶となってしまった戦うほどに報われない主人公の運命を突き付けられ、なんだってこうも毎週毎週憂鬱な気分にさせられるのかと話数が進むごとに思わされたのがザンボットなのです。
それでも、イデオンが滅亡からの再生で大団円に至る、後は野となれ山となれ的な顛末とは異なり、ザンボットでは絶望の淵に落ちてきた主人公に駆け寄ったのが、それまで彼らを忌み嫌ってきた故郷の人々だったという哀しい救われ方が描かれていました。これが無ければ、後の機動戦士ガンダムの「脱出」も無かったことでしょう。宇宙が燃えた日からいつのまにか45年が経ってしまいました。「接触編」「発動編」を冷めた目で観られるのに、ザンボットは未だに平静で観られません。