今から30年前に描かれた、2050年のデザイン。と、言ってしまうと誤解が大きい。その時代にタイムスリップしてしまった年式不明のオールドビートルを、無理やり改修して機動メカ分署の捜査用車両に据え付けたというのが、おおよその設定だった、マグナビートル。
ビートルというシリーズで言うと、2050年に予想されるのは、昨年誕生したニュービートルの二代目にあたるザ・ビートルでさえモデル末期か、次世代ビートルに入れ替わっているでしょう。
タイプ1と呼ばれたオールドビートルは、1938年から2003年まで生産されたそうですから、つい10年前まで現役だったのかと思うと、オールドと言いながらも、デザインラインは古臭くなかったのかもしれません。
レトロフューチャーっぽい部分を出しておきながらも、ニュービートル、ザ・ビートルに受け継がれたコガネムシのシルエットは、たぶん2050年でも街並みに溶け込んでしまうのでしょう。マグナビートルがネオ・トキオの街を走っていても、誰も気に止めることはないはずですが、「未来警察ウラシマン」の世界では、一般的な車両はエアカーとなっているようなので、もしもビートルが存在したとしたら、甲羅を開いて推進軸か何かを露出させて、空中を往来しているということになっちゃいます。
60年以上、その形を大きく変えず、その後もデザインベースを維持し続けているビートルは、あと37年くらいは、まだまだこの形でい続けて欲しいと思います。ひとつの悪巧みとして、いま十代の人たちにウラシマンを見せておいて、2050年のビートルをベースにして(できればタイプ1を使ってもらいたいけど、残っているかどうかわからないので)、新生マグナビートルを東京オートサロンあたりに出品してもらったら、面白いことになるんですけど・・・