4月27日に開かれたTDA2014年シリーズ第1戦は、後藤選手、川添選手ともに序盤敗退。そろって敗者復活戦からの立ち上がりとなりました。しかしドラマの世界ではありませんが、彼らもまた追われるより追う性分同士。終わってみれば1位を川添選手が、2位を後藤選手がもぎ取り、TeamWESTWINの復活の狼煙をあげました。
同じエンジンを搭載する初代と2代目、TA51WvsTA52Wの初の闘いは、2代目エスクードの勝利というわけです。あの凡庸な(失礼)2代目にも、なかなかのポテンシャルが秘められていたということです。
川添選手の52Wは、今回は排気系をいじって専用のマフラーを入れた程度でしたが、彼曰く
「旋回性能が51Wよりも優れています。思ったように曲がってくれるので、コーナリングなら負けません」
つまり、この組み合わせは川添選手にとっては乗り慣れたパジェロミニのフィーリングに近く、そこに踏ん張りの効くトレッド、瞬発力の上がったエンジンが備わったのに等しいわけです。これを見越しての52W推薦だったわけですが、ツボにはまってくれたようです。
「理想を追求すると、軽量化をまだ完成できていません。それが当面の課題です」
一方、初代エスクードの戦闘力を広く認知させてきた立役者の後藤選手は、MTタイヤでレースに臨んだものの、炎天下対策でコースに散水されたコンディションに足元をすくわれ、僅差の2位に甘んじています。
「一言で言えばノレていなかったです。新しい足回りも使いこなせませんでした」
今シーズンから、51Wはリアのショックアブソーバを2連に改良し、減衰力の大幅な強化を施しています。この性能に関しては、後藤選手の想像を超えた働きができたらしく、操縦の方がついていけなかったらしい。
「実際、リアが跳ねるというリスキーさは消えているんです。ちょっとなめてかかっていたかもしれない。次は負けません」
後藤選手も何かしら糸口を見つけたらしく、落ち込んではいません。ただ51Wは年式相応の疲れも出ており、フロントデフから嫌な音が出ているとか。とりあえず6月の第2戦に備えて点検に入ります。
双方これだという道具を手に入れた雰囲気。久しぶりにTeamWESTWINの活気が感じられます。ことしのTDAは見応えありそう。
今回はラッキーな部分にも
救われ優勝争いを演じることが
できましたが、本当の戦いは
これからです!
約2ヶ月先の第2戦目までに
しっかりと自分の走りを
作り上げて欲しいものです
今回、52Wを登場させて周囲を驚かせるという作戦が成功していますから、それだけでも第一線の見せ場はつくれたと思います。
その2代目が勝っちゃうんだから、こけおどしどころか十二分に成功ですね。
後藤君がいじったリアサスが、実は川添君に肉迫できる素養を持っていることを、後藤君自身が何処まで引き出せるかも注目です。