宇宙刑事シリーズをリアルタイムで見ていた世代というのは、僕よりも10歳から15歳くらい若い人たちでしょうか。80年代の特撮ヒーローは、増殖するアニメーション番組に押され気味で、アニメの矛先がハイティーン以上に向けられた傾向があり、特撮側の作り込みにもかかわらず意図して低年齢層向け展開をさせられていたような気がしていました。実際、ギャバンの年にはブレードランナー、シャリバンの年にはフラッシュダンス、シャイダーの年にはターミネーター(・・・うそです。どちらかというとゴジラ・・・よりも、さよならジュピター)で盛り上がっており、テレビの特撮から遠ざかっていたのが僕でした。ただ、シャリバン役をやっていた渡洋史さんとは、銀座の博品館で出くわしたことがあります。
渡さんはまだ世に出ていない時期(ギャバン放送の頃だった)で、博品館のおもちゃ売り場で超時空要塞マクロスのデストロイドの玩具をいじっていた小学生に、話しかけていた2人の若者のうちの1人でした。だからそれが渡洋史という役者だなんて知りませんでしたが、もう1人の若者が「ギャバン知ってる? このお兄さん、こんどギャバンのあとの宇宙刑事やるんだぜ」と、その子に言った一言が聴こえてきたのでした。
若者っつったって、僕だってその頃若者でしたが、ふーん、こういう面々がJACで抜擢されてテレビに出てくるのかー。と、ちら見した程度でも意外な場面に居合わせたものでした。今だったらねー、「宇宙刑事かー、今度もジムニー乗るの?」とか平気で声かけてますね。
そんな昔話はどうでもよろしくて、家内が初代ギャバンの役の人のファンで、一昨年に復活したギャバン映画に付き合わされ、家内曰く「二代目にはがっかりだー」と言っていた経緯から、シャリバンとシャイダーの二代目もそうなのかと聞けば「大葉健二以外は興味はない」とばっさり切り捨てていましたんで、有益な情報を得られずに、宇宙刑事のNEXTGENERATIONを観てみたわけです。
ギャバンはスーパー戦隊などとのタイアップありの企画で東映本流からリリースされた映画とソフトでしたが、シャリバンとシャイダーはVシネマ企画。ということは見せたい対象が微妙に異なる? そのせいか、異様に血糊を飛び散らせるシャリバン、これでもかというバカップルぶりを見せつけるシャイダーと、そういうのを見たがると思ってるのかなあ? の連発でした。シャイダー役の岩永洋昭さんなんてのは、レスキューフォースのときの隊長役の方が良かったんじゃないか?
しかし、そんな作りでもつまんないところ(失礼)にこだわっていて、宇宙刑事は今でも地球ではジムニーに乗っている。どこから持ってきたのかシャイダーコンビに用意されているのは、JBではなく屋根付きなのは残念ですがJA11。ということは、このまま宇宙刑事からメタルヒーローに在庫発掘が続いて行けば、何かの間違いで機動刑事ジバンの復活があるかもしれない。そしたらエスクードのコンバーチブルが起用されるかもしれない? いやそのときはうちのを貸しますから起用して!
と、見たことはみたけど感想自体がどうでもよくなってしまいました。