というのは矢作俊彦さんの著書。この表題を見て「雷蔵ってば深読みしすぎ」と思われた方にはひれ伏して「恐れ入りました」と御礼申し上げます。
で、その展開の前に、エピソード10「暴走!赤いレイバー」が来るわけですが、軍用レイバー対パトレイバーの一騎打ち・・・は、アニメーションシリーズで描いたものの焼き直しに過ぎず、下地があれば上手に作れて当然。そんなフォーマットがあることはあるものの、敵が撃ってくるとあんな距離感でこんな速度感なのかと特撮合成の秀逸さに目を見張りました。立て膝つくだけで脚部全損のイングラムなんて情けないけど、これが金食い虫の所以か、とも。
エピソード4に登場したテロリスト蜂野一郎と泉野 明のレイバー戦の構図は、役者の顏で見たら浪岡一喜と真野恵理奈という組み合わせで、リーグが違いながらも仮面ライダー対決(「鎧武/ガイム」の仮面ライダーシグルドと「フォーゼ」の仮面ライダーなでしこ)だったりしますが、浪岡さんといえば実は「幻星神ジャスティライザー」でデモンナイトこと神野司郎や、「ライオン丸G」で獅子丸をやってたりする変身ヒーローキャリアの多い人なのです。けっこう強敵(いやあんまり関係ないぞ)
物語の大半が新潟市なので、実景と絡めてこんなゲストも出ていましたが、レルヒさんは上越のキャラではないかなあ。新潟市は下越なのよと思っていたら、散々新潟港のお祭り幟を立てているロケ風景に城ケ島が映り込んでいるのはきっとわざとでしょう。エピソード8に続いてゲスト出演の高島礼子さんが、海鮮丼でなく、たれかつ丼でも注文していたら手が込んでいたのですが。
蛇足ながらエピソード8においても遠距離射撃2000というタイトルながら、暗殺者の後ろに幕張WBGがあり、それと撃ち合うカーシャの遠景にNEC本社が見えるというのも、たぶんわざとなんです(笑)
そしてエピソード11の「THE LONG GOODBYE」は、なにもパトレイバーでなくても・・・という視点ではなく「パトレイバーでもこんなのがやれるのか」というベタな物語に、逆に呑まれちゃいました。予告を見ていたときには、まさかコミカライズにおける熊耳武緒とリチャード・王の1997年夏の香港を、明でやるのか?と勘違いしていましたが、テレビ番組だったら2時間枠で作るであろう悲恋ものにコメディーもレイバーもちゃんと組み込んで1時間未満にまとめるのはたいしたものです。
このカットだけ予備知識なしで見ていたら、誰もパトレイバーだと思わないのではないかというデートシーンの結末での夜景は、それこそべたべたなんですが遠景からの寄せが美しい。最近の月9でも見かけません。さらに回想において高校生時代の彼女がすでに「絶対にパトレイバーに乗るんだ」という意志表示をしていたのもかわいらしかった。
けれども、その動機が何だったのかまではさすがに掘り下げられておらずちょっともったいない。ここは「そのうち作者が描くでしょう」ということなのか(いやまて、この場合作者って誰だ?)
恋の終わりに語られる「ロング・グッドバイ」を、さらりと展開しているのは実は僕好みの演出でした。
ただ、かの娘の父、の立場から見ていて、リボルバー拳銃のペンダントヘッドを「かわいいっ」と言うような娘には育てたくないぜ。と同時に、もしも僕に息子がいたら、彼女にプレゼントするアクセサリのセンスについては英才教育施すぜ。ついでに背伸びしたがる年頃とはいえマーロウのセリフなんか語らせるのは10年早いぜ。と言っちゃうぜ。というところで、そこから思いっきり飛躍したのが本日の記事表題でした。いや、飛躍はしてますが、つながりはあるんです。
そんなわけで、THE NEXTGENERATIONパトレイバーの第6章はなかなか面白かった。はい? 2199ですか? 混んでたんだもん。
いや、長い、長いってば(笑)
スマホのモニターで読むからだいっ(うそです。自分でも引っ張ってる自覚あります)