なにやら今月27日は毎年のこと、フィンランドでは寝坊助の日として「身内で一番遅くまで寝ていた者を水の中に投げ込む」という、実際に見たことがないのでほんとですか?というような風習がある・・・
と、あちこちの風物詩や祭事サイトがこぞって、そしてもうほぼ異口同音の紹介をしていらっしゃる。
訪ねたことのない国ですけどけっこうな高緯度ですよね。7月末って朝っぱらからそんなことされても大丈夫な陽気なんでしょうか。妙なところが気になってしまいました。
その由来についても、どこのサイトを読んでもやっぱり一緒で、もう何の迷いもなく「200年間眠り続けたというエフェソスの『7人の眠り男』の伝承に基づく」で、少しもぶれておりません。
なるほどそういう話なんですかと思ったし納得したんだけどね、その由来を否定する必要もないんだけどさ。元情報から引用した人々は、何も感じずに使っちゃってるんでしょうか。
7人の眠り男というのは、キリスト教が弾圧されていた時代に7人の教徒が町から逃れてとある洞窟で眠り込み、目覚めたら何百年も経っていて、その間にキリスト教が公認されていた・・・というものです。問題はその土地、エフェソス。エフェソスってトルコ本土のエーゲ海沿岸にある、発掘中の古代都市です。
19世紀から発掘が始められたところだそうですが、そこから誰かがこの伝承を北欧まで持ち帰ってイベント的に広めちゃったのでしょうか。フィンランドとトルコって、直線距離で2600キロですよ。なんで小アジアの逸話が北欧のイベントに用いられているんだ? と、誰もそこに関心抱かないのかよー・・・