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  ~懲りない傾向~

我が国、迎合するのだろうな

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もう大分前の記事ですが「英も」というわけで、これより先に仏がこれを表明しており、20年とちょっとあとの将来には欧州のかなりの範囲で従来の内燃機関が駆逐されることになります。彼の国々は原子力政策をスタンダードに進めているから、ガソリン車やディーゼル車を締め出してEVの世の中にしてしまっても電力供給源に何のためらいもなく原子力発電への依存を唱えられるのでしょう。米の大統領がどう反応していくかも注目ですが、我が国なんかあっという間に迎合しそうで、視点によっては先行き不安でしかない話ではあります。

1000年に一度の大津波が想定の外であろうと内であろうと原子力施設に被害が出ればどうなるかは、我々は身をもって体験している一方で、原子力発電所の再稼働は電力需要の増大傾向が続けば避けて通れない道という、二律背反な選択肢を迫られているときに、海外のこの動向は再稼働への突破口としてかなり都合の良い話になりましょう。

まあさすがに2040年時点でうちのエスクードが現役でいられるとは考えませんし、その頃の政策で自分自身が運転免許を保持させてもらえるかどうかもわからないわけですが、EVの普及が環境政策にとってささえになるという論点は、やはり短絡しているのではないかと感じます。広島、長崎、第五福竜丸、福井、東海村、福島とこれだけひどい目に遭っても最近の大洗事故ですから、長い年月のうちには長いものに巻かれていくしかないのでしょうかねえ。

4 Responses

まあ政治家のアピール合戦でしょうからどう転ぶか。
フランスもイギリスも次の政権じゃどうなってるか・・・。
価格は今の車並みで、1チャージ最低500キロ(この時点で残量15%くらい)は走ってくれないと話にならず。神奈川系ナンバーの車が新東名清水PAでチャージ待ちしてるの見ると、150キロも走ってないぞ!目的地に着くまでに何回チャージが必要?
と悲しくなります・・・。

  • 将来予想の怖さがまさにそこで、あっちでは政権が変わって政策も180度転換していても、こっちでは「振り向いたら梯子外されてた」状態で後へは戻れず。ってパターンが見えてしまうのね。

    メーカーサイドは単に走らせることだけで消費する電力しか考えていないのかねえ。走行以外のどれほどに電気依存しているのか気づいていないとは思えないけど、目をつむっているとか・・・

  • 欧州各国は、自国の産業構造を踏まえたうえで、
    ドイツ独り勝ちな状況を何とかしたいというのが本音なんでしょう。
    イギリスに自国産業を支えるような自動車メーカーはなく、
    フランスには比較的早くからEVに舵を切り始めたメーカーが。
    日本みたいな全方位作戦を強いられるところこそ、
    国家レベルでの明確なビジョンが必要だと思うのですが…

  • 我が国の場合は技術屋主導で政策が進む「とマニアックな方向」にはまり込みそうだし、政治家に先読みをさせても「思い入れと思い込み」で周囲を見渡す目が曇っちゃいそうだし、なにより「ビジョンを作る」ことにスタミナを使いつくしそうで、意外とそれらの牽制のしあいが「今」なのかもしれません。

    あ、なんか思い出してしまったけれど高斎正さんの「パリ‐北京ラリーの華」の後日談みたいになったりしないほうが、僕としては安堵します。