人はどうしてこうも格付けやら分類化をしたがるのかわかりませんが、自分にもその傾向が無いわけではない(最長不倒距離とか)ので文句を言える立場ではありません。が、ネオ・クラシックカーって陳腐な言葉だよなあとは思います。
悪いことを書かれていませんからむしろ感謝しなくちゃいけない。しかし隔絶の世を感じます。いや昭和63年当時の僕にセンスが無かったのだとも言える。あの頃ディーラーで見た実車がまさにこのダークブルーのハードトップ。とにかく色と言い地味さと言い「なんだこれかっこ悪い」と、その無表情さに閉口したのですから。
30年近く年月が経てば、軟派な四駆も立派なSUVとして語られるのは、それほどに車のカタチも用途も拡散しきったからなのかもしれません。それでも、このコラムは「スポーティなバケットシート」のことを除けば(テンロクショートのシートなんてインチキもいいところの見せかけだけだから)的確に論じてくれています。
先日、二階堂裕さんと雑談していて、
「それまでとこの後と、スズキ自身がまったく継承しなかったデザイン」
「だからこそ片岡(祐司)さんの傑作となった」
「でももったいないよね。なぜこのデザインを捨ててしまったのか」
などという話になりました。時々、エスクードのデザインワークスをジウジアローと勘違いする人がいますが、エスクードのエクステリアは、現名古屋芸術大学の片岡祐司教授によるもの。当時は30代後半くらいの社内デザイナーでした。
で、今になってこういった評価をしてもらえるようになった初代のポジションも、いよいよネオクラシックというカテゴリーに入ってきたらしいですが、常々大きなお世話です。図鑑や博物館で眺めてるわけじゃない。古くなったことを否定はしないけど、少なくともうちのクルマはいま、現役よ。
ネオクラシックってポジションが
なんかもうエスクードらしい中途半端w
ネオの冠を外した域まで
存在価値も、国内のタマ数も
残ればいいんですが。
それが別の問題で難しくて、いまクラシックカーを「この年代」と決めている人々がすべていなくなってしまわないと、いつまでたってもネオのままらしいですよ。