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  ~懲りない傾向~

コスモス宇宙をかけぬけて

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今年も各地でコスモス畑が満開の賑わいで、寄り道道草をしながらふと知らないことに気がつき、さてこの花はいったいいつ頃、日本に渡来してきたのか? 物心がついたころから庭先にも咲いていたけれど、コスモスというのはメキシコの高原地帯に源を発する外来種なのです。どれくらい昔の日本人が眺めていたのか知りたくなって調べ物をしました。

すると諸説紛々。おおむね明治と文久に分かれるのです。

はてさて幕末なのか維新後なのか。文久については年次も出自も記されておらず、根拠に乏しかった。幕末という記述においては、オランダ人が島津藩に提供した旨の記述があり、年号がわからない。この二説はひとくくりにしても良さそうな気がします。

明治については12年説と20年頃説が多く語られていて、外国人教師がイタリアから持ち込んだ12年説が数で優っています。20年説にはこれだという記録を見出せませんでした。が、同じことを調査した方は他にもいらっしゃったようで、こちらに概略が載っていました。

どうやら明治12年説が有力な雰囲気ですが、東京美術学校とイタリア、オランダ人と島津藩というルートの違いから想像するに、幕末説にも何らかの信ぴょう性はあるのかもしれません。いずれにしてもひ弱そうに見えて生命力の強い品種。日本の気候風土には見事に適応してしまったようで、秋の季語にさえその名がカタカナで連なっているのです。

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