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  ~懲りない傾向~

前回のオリンピックの年

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新潟市の被災50年史より

新潟地震は1964年6月16日の発災だったんですね。

記憶している最初の大地震がこれでしたが、祖母が市内に親戚を持っていて、祖父が復旧支援に出かけて行ったことを覚えています。にもかかわらず、いつのことだったかは失念していて、阪神・淡路大震災でこれ以降の大地震も脳内上書きされていたようです。

石油コンビナートが3週間も炎上していたり、集合住宅が倒れかかっていたり、橋が桁ごとに落ちていたりの写真が掲載されたグラフ誌を、祖父がずっと大事に所持していたのに、いつの間にやら紛失していました。

巨大災害ながら日本海側の限定された地震であったことが、当時の東京オリンピック開催にどのような影響を与えたかは知る由もありません。高度経済成長の戸口でもあり、復興の先の希望を担っての開催だったのでしょう。

今回のオリンピックには、そういった心情的な拠り所を感じられないのが、コロナ禍に対する舵取りの奇妙さだと感じます。「70%以上の選手や関係者がワクチンを打つことになっている」とIOCは言いますが、それあまり説得力にはつながらないよ。我々がワクチン接種を受けられるのが、自治体公表では7月以降。僕も含めて、人によっては一回目の注射が打たれる頃、大会は終わっているんじゃないか?

感染者発表が「先週の同日に比べ減少」などと言われても、数百人単位で確認されている現実に、安全も安心もない。死ぬほどサービス残業を強いられているという組織委員会職員には同情しますが、その歯止めの効かなくなった開催準備は、冷めた目で眺めていると、大戦末期の日本の姿とオーバーラップしてしまうのです。

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