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  ~懲りない傾向~

50年前の現実

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翌週のこのシーンが(衝突はしないけど)気持ち悪くなってしまった

71年7月30日の夜、少年たちは厭な予感を胸中に抱えながらも、新聞の番組欄とは異なるテレビ放送の緊迫感をブラウン管から感じ取っていました。

この日、岩手県雫石上空で旅客機と自衛隊機が衝突事故を起こすという大惨事が発生し、テレビ各局とも一斉に、報道枠の特別番組を流していたのです。結果、この日の「帰ってきたウルトラマン」も放送が休止となり、少年たちはがっくりと項垂れ、チャンネル権は大人たちに奪われてしまったのでした。

何ががっかりだったかって、予定されていた番組のサブタイトルが「ウルトラセブン参上!」ですもん。ゾフィーと初代という構図をずっと以前に見ていたとはいえ、「別番組のウルトラ戦士が共演」というシークエンスは同シリーズでは初めてだったのですから。

セブンは恒点観測員から出世していたんでしょうか。なかなか偉そうなのです。

1週間後にこの放送は成されましたが、見てみたらセブン参上前に郷秀樹がマットビハイクルに乗り込み(駐車場所も郷の居所もそれでいいのかという突っ込みは、当時は考えなかった)走り続けるカット割りの長いこと。これは嬉しい演出でした。

しかし、ベムスターも新ウルトラマン初の宇宙怪獣でありながら、いきなり宇宙ステーションを食いつぶすところが全日空機事故とイメージが重なり、宇宙で亡くなった梶キャプテン夫人への弔問に赴く加藤隊長の姿にはっとさせられ、マットアローが迎撃する際の距離感に事故を連想させられたり、その頃社会で何が起きていたかを刷り込まれた感がありました。なによりウルトラセブン、出てきてそれだけか! というところに拍子抜けさせられたんですけどね。

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