鴻雁北(こうがんかえる)の季節ですが、それより前に詠われる玄鳥至(つばめきたる)の気配はまだありません。つくばーど基地近くの農業用ため池に停泊していた水鳥は、そういえばいつの間にか姿を見せなくなりましたから、北へ向かった連中がいるのかもしれません。この週末は寒の戻りで裏山の上の方は霜が降りたようですし、山全体が雨と霧で覆われ、基地もそのなかに埋没していました。僕も炬燵に埋没です。
そんな陽気だったものの、基地の八重桜は満開で花見に最適でもない土曜日にしばし雨に降られながら見上げていて、「らんまん」の槙野万太郎みたいに「樹種は何だったんだろう」と思い立って再び炬燵にもぐって調べ物をしたらば・・・
これ桜じゃないんだ!
長年八重桜だと思い込んでいたのですが、実際には同じバラ科でも「リンゴ属」の海棠(カイドウ)であることを知りました。桜はそのままサクラ属です。これで合点がいったのは、祖父が「庭には桜は植えちゃならん」と言っていたのになんで「在る」んだ?の疑問でした。樹齢から考えて植えたのは親父でしょうから、彼らは彼らでやっていたであろう親子の対立を垣間見た気分です。「桜じゃねーよ」とかね。
そんなことをお茶を飲みながら家内に話したら