この数日「河鹿沢温泉」「その後の河鹿沢温泉」が爆発的な閲覧数に上ったので、例によってこれは連載の方で何かあったか、単行本が出たんだろうなあと思って本屋に行ったら、第三巻が出ておりました。
悪いことは言いません。うちのブログ検索して肩透かし食らうより前に、「詩歌川百景」単行本の方をお読みください。いろんなことが巡り会わせてます。
「義姉の2番目のお姉さんのだんなさんの実家が漁師さんで」
とか
「家内の妹が一時期この町で暮らしておりまして」
とか、わかる人ならおー、そう来たかというにやにや話が混ざりながらも、どんな人の脛にも胸中にも傷はあることや、知人隣人との距離感をどう感じていくべきなのかや、重苦しい境地を描いています。その描き方に緩急をつけていく吉田秋生さんのセンスは、失礼な物言いだけれど若々しいなあと思わされます。