左奥から天然塩味の平目、赤エビ、鯛、そい、西バイ貝、鱸、桜鱒、飛島イカ。これにどんがら汁とむき蕎麦と果物がついてくる、酒田の土地やお店を知らない一見の客にはまさに注文しやすいお任せモノです。
今の季節だと冬物もいくらか混じっての、本日の水揚げになるそうですが、高いのか安いのか細かいことはわからないし、旨ければそれで何よりですよと(もちろんそんなこと言いませんですよ)、食います。
これであと少し、足したいものを握ってもらっておいしくいただいて帰ってきたわけですが、その話をしたところ、鶴岡出身の同業他社の社員に言われたのが
「あそこの店ならかつ丼がいいんですよ」
って、なんだよそのおすすめは・・・
入った時には気にもとめていなかった、というより気がつかなかったのですが、聞くところによると割烹定食(それもなんだか乱暴な取り合わせだなあ)と寿司屋と、二つの店舗を一緒にやっているところで、入り口も別にあるのだとか。そういえばお店の名前は二つに分けられるような名前でしたよ。
ただひとつ、なんでだ?と思っていたのは、寿司屋の看板に「江戸前」と銘打ってあったこと。いや・・・せっかく庄内浜産って言ってるのにそれはないでしょう。
桜鱒があるところが酒田らしいですね。
釣りをする側からは、この山女の降海型は貴重な高級食材のイメージがあります。
江戸前ってネタだけじゃなくて、握りのスタイルみないなのも含みませんでしたかね?
鱒の握りというのは、正直言って今まで食うような機会がありませんでした。
置いてある位置関係からも、見栄えも含めてお店としては一押しなんでしょうね。
そうそう、握り寿司全般の名称ですよ、江戸前寿司って。
押し寿司みたいなものが地の寿司になるんですよね。
それにも一言言いたくて、何でもかんでも江戸前って括られて、極めてスタンダードな握りものなんですから、地方はそういうところに怒らなくちゃいけないと思うんですよ。