これまでのあらすじ・・・というより、WESTWINサイトのブログ「グラベルな日々」による各レース裏話
大牟田、広島と2つのダートレースをそれぞれ経て、パジェロミニの川添選手、パジェロEVOの後藤選手は、次の局面に向けて、自分たちのマシンを改修、或いは制作する準備を始めています。
「JXCD広島戦は、腰下加重を上げる意味でスチールホイルを使うなどの工夫をするとして、我々のホームグラウンドは福岡。これが天候が良い状態となれば事情が変わってきます。セメントを配合したモビリティおおむたの固い地面は、パワーがある車と軽さを追求した車が非常に有利に働きます」
島監督の見込みでは、川添選手のパジエロミニがあと100kg程、うまく重量をバランスよく落とすと、パジエロEVOでさえ、太刀打ち出来ないシチュエーションに遭遇すると予見しています。
「川添くんの今後のテーマは打倒デカパジエロらしく 、いよいよもう一機あるエンジン調整、ボディの軽量化と重心改善が始まります。そのパジェロミニと真っ向勝負をするには、本来ならばボルトオンターボなんでしょうが、そうなると、磯田さんとはクラスが変わり、JXCDでは闘えなくなる・・・」
と、これが後藤選手のマシンの課題。クラス、磯田さん、ボルトオンターボ?
そう。この発言は、後藤選手がエスクードで戦おうという意志を受けてのコメントなのです。当面は慣熟も必要として、九州での競技はなるべく、エスクードで。ということだそうで、ある程度、何処かのコースに設定を合わせなくてはならないようです。
実は広島のあと、島監督から電話をいただき、後藤選手がエスクードに乗るというお話を直接うかがい、後藤選手自身とも対話をしました。そこでまあ、余計なことを吹き込んでしまった部分もあるのですが、もともと後藤選手には、TA01RをベースとしたE-376でトライアルやダート耐久を走る師匠・島監督のイメージが焼き付いています。
しかし01Rはライバルチーム・HANGAR-SPORTにも存在し、九州勢にはTA11Wも登場している。TA01WはWWWが再戦するかもしれないし(笑)、TA31Wは「私の耐久用にいじりますから」と監督(本当だろうな?)。ならば最もバランスの良い素材として、TA51Wを手に入れることが一番と、このへんを余計なこととして吹き込んでしまいました。
「最初は01Rで、E-376っぽく製作したいといっていたのですが、TA51Wも捨てがたくなったようです。でもねー、全国何処を探しても、個体がないんですよ!」
ああやっぱり。それはわかってはいたのですが・・・ ということで、かのフジ・オート、渡辺社長も
「うーん、出てくるかなあ。出てきたら一番に連絡しますよ。珍しいもの、絶対に見落とさない」
とまで言ってくれております(なんだか話を大きくしていないかESCLEV事務局?)。それでも来シーズンが迫ることから、10月いっぱい捜してみて、無ければ01Rか01Wをベースに製作開始とするそうです。
「もちろん、01Wの場合は屋根を切ります。とにかくパワーウエイトレシオを軽さで追求していこうと決めました。E-376Ⅱの製作って感じですかね。ライトウェイトスポーツ~マスの集中~ 昨今の自分が忘れていた大好きな言葉を、まさかこいつらが思い出させてくれるとは・・・」
地元九州で、仲間同士が最強をかけて闘う2人の心と、彼らの車のメンテを引き受ける。師匠として走り抜け、監督として檄を飛ばしてきた島さんにとっては、試練の9月から得るものが大きかったのではないか。そして、けっこう義理堅くエスクードの火を灯し続けてくれるところが、ESCLEVにとっては
「真綿で圧力かけ続けた甲斐があったかも」(事務局R)
という秋の陣となるのでした。
でも・・・なんだって? 01Wの屋根を切る? ただでさえ剛性低いのに!?
「正直ボディカットはランクルやジムニーでは経験してますが、エスクードではやった事ないので、気持ち的には車両が01Rになってくれると、非常に加工しやすいかなと(笑)」
おいおい! 大丈夫か監督っ といったところで、マシン設計は機密事項もあるので中味を吟味中。この続きは、たぶん#006で。
ホントどっちが仕事で、趣味なのか?
遊び大好き人間だから~しかたないか(笑)
趣味と実益を兼ねられるというのは、第三者から見たら羨ましいの一言に尽きますよ。