ハワイ州知事が制定した「ジェネレーション・キカイダー・デイ」が4月12日だそうで、そも「ジェネレーション・キカイダー」って何よ?(いや昔から知っていますけど) 74年のハワイ初放送以来40数年にわたって、彼の地では安定的という言葉を越えた人気作品として慕われている番組なのです。ジローだけでなく来月書けちゃうからとっとくけどイチローも、REBOOT版のジローも含め「人造人間キカイダー」はハワイにおける国民的なヒーローとして定着しています。
この制定は2002年のことですが、同番組を見て育った少年少女が健全な大人となり、その子供たちもまた再放送を見て健やかに成長しているというところが、制定理由としてすごいことだと思います。日本にだって長年親しんでいるファンはいますけど、たとえば〇〇県をあげて支えられるようなヒーローにはなっていません。そればかりか72年の日本での放送時は、PTAのお母さん方から四の五の言われるような描写が無かったわけではなく、今となってはそれが笑いの種にされていたりもするのですから。
たぶんハワイにおいては、そういう重箱の隅をつつくような考え方よりも、勧善懲悪であるとか流浪する境遇であるとか、意志を貫く強さといった王道こそが受け入れられたのでしょう。そしてそろそろ孫の世代にジロー/キカイダーが浸透し始めていく時代を迎えます。もっともこのムーブメントが起きているのはハワイだけのことだというのも、この事象がクローズアップされる所以だし、それこそ記念日があるという事実に対して全州民がこぞって祝っているのかどうかは定かではないのですが。
日本で、そのようなキャラクターがいないわけではありません。けれどもどことなく、世代間の捉え方にはうすーい膜があるようにも思えます。ヒーローもキャラクターも氾濫しすぎなんだろうね、きっと。