「夜桜でも見に行かない?」と新月サンが言うので
猫らのお世話してから出発。
今見頃な場所を検索したら、太平山辺りと天狗のお山。
暫く行ってないからという事で太平山へ。
桜祭りも終わった後で、山頂辺りは静かな闇の中。
二人で夜景を眺めている間に、2~3台クルマが
上って来ては立ち去って行きました。
謎の立花レーシング 後編
諸説紛々の解釈がなされてきた「立花レーシングのエンブレム」は、東映側の小道具さんが現場で即興でデザインされた・・・という現実をさておき、赤いRの文字は果たして「Rider」を意味しているのか「racing」なのか。それ以上にオートバイを模したと思われるけれどそこに昆虫的意匠を取り入れ、同時に悪魔的な印象さえ与える異形性が描き込まれている、いろいろ曲解したがりたくなるデザインです。もちろん秀逸の図柄というのは間違いありません。
そしたらなんということか、庵野秀明さんによるシン・仮面ライダーにおいては、リデザインされたこのエンブレムが、ショッカーのパーソナルマークの一つとして紹介されているではありませんか。Rについての解釈はどうなるのよ? そればかりかリデザインされたオートバイ部分の、より悪魔的で昆虫意匠を強めたマークは、他の蜘蛛、蝙蝠、蜂などより高級感?を持ち、しかも2色刷り(笑)という差別化が図られています。これ、たまたまショッカーマーキングと同列にしただけ?
しかしこのデザイン。昔から言われていることですが、どう見ても「蝗もしくは飛蝗型改造人間」のそれじゃない。楕円で垂れ目に仕立てた仮面の意匠と短絡的に結び付けてはならないのかもしれませんが、これは贔屓目に見ても天牛(カミキリムシって打ったらこういう字になった)の顔立ちでしょう。そしたらねえ、カミキリキッドの立場ってものがと、余計なことを考えてしまうのですが、両者の顔を比較してみていかがでしょう。どっちかといえば・・・です。
紆余曲折ありすぎなエンブレムですが、ショッカー(ゲルショッカー)側がちゃっかりと利用している事例があります。ショッカーライダーが乗っていたサイクロンには、偽ライダーという作戦上、「仮面ライダーに化ける」必要性から、サイクロン自体をそっくりに仕立て上げてのことです。この場合、ライダーという容姿と性能は、もともとショッカー側に様々な権利や特許があるんですけども・・・新型のサイクロンは立花レーシング謹製ですから。
それよりも悪辣なのは、裏表を持ちながらも最初からショッカーの尖兵として暗躍した「仮面ライダー3号」のトライサイクロンに、カラーリングやマーキングともども、立花レーシングのエンブレムを掲げていることです。誰だこんな仕上げにしたショッカーの裏方は! 好意的に解釈するなら、これらは人々を騙す策略というよりも、ショッカーの自由にはならないという3号こと黒井響一郎の決意を彼が自ら施したものなのかと解釈します。