妙高高原でのつくばーどを解散したあと、小谷まで来たなら蕎麦食って帰りたいなと思いながらも
「えー? 蕎麦はいやですねー。綾波の紅花蕎麦なら食べられるけどー」
という約一名の声に押されて、あえなく戸隠も鬼無里も断念して、白馬で適当なパスタ屋に入りました。この界隈の飲食店はたいてい、午後2時を過ぎるとランチ時間が終わって閉店してしまうのです。
こういうやっつけな選択で入る店は、破格に面白いか、愛想悪くて二度と行かないぞ、のどちらかという確率が高いのです。結論から言うと、ここは後者。次回は立ち寄らないリストに入ります。
が、そのお店の愛想の悪さをすべて背負ってお客を和ませているのが、この黒いやつ。イチゲンのストレンジャーであろうとお構いなしで「なんかくれ」と鼻先を寄せてきたかと思いと、「くれるまで待ってる」と言わんばかりに伏せ、待機状態です。
いやいや、伏せるのはかまわないけどな、人の足の上に寝そべるんじゃないよ。
「だったら、なんかくれ」
このようなやりとりに根負けして、お店には内緒で、出てきたパスタを少し分けてやりましたよ。