国連防災世界会議の合間を縫って、防災産業展示会というのを覗いてきました。やっぱり出てたなあというのが、愛知県のポラリス社が出展していたORVシリーズ。陸自の若い人たちも興味津々で展示車を見学しておりました。
エスクードみたいな軟派なクロカン四駆に乗っていると、もうこんなのに走られたら太刀打ちどころか指を咥えて見ているだけという極地走破性の高さ。
ハニカム構造の撃たれてもパンクしないというタイヤには唸らされます。新型SUVのミッションにCVTが搭載されるとぶーぶー文句を言うMT派の人々も、こいつのCVTと四輪デフロックなら溜飲を下げるでしょうか。
ただ、小型さを売りにするというのは、極地に運転手ともう一人くらいを送り込むことができても、そこから何人の被災者を救助してこられるかというジレンマを抱え込むのです。3機種のうちレンジャータイプは、オプションによる車体の組み替えで最大6人を乗せることができ、これを荷台に架装すればそこそこの物資を輸送できるところが魅力だけれど、輸送能力としてはミニマムであることを理解した上で運用しなくてはならないでしょう。
四年前の国道が使えない時期、南三陸町へ山越えルートで入ったとき、エスクードのサイズでも既に「対向車には来てほしくないなあ」という林道のコーナーというコーナーの樹林がへし折られていて、地元で聞いたら自衛隊が入ってきたときの車両のつけた痕だろうと。彼らの装備するAFVやトラックの寸法を思い浮かべたら、よくぞあんなところを通ってきたなと驚くような狭隘路だったわけで、そういう場合でもこれらのORVは斥候として活躍できそうです。物資輸送や人員救助に関しては、装備を分けて考える必要があることと、このいかにもという獰猛な外観をどうにかすれば、引き合いがあるかもしれません。
このサイドバイサイドをトライアルの世界に持ち込もうかと考えたことがありましたが、
重量バランスが良くない為に見合わせました。
壊れても純正部品で綺麗に直せる辺りが魅力なのですが。
一応はミドシップだそうですが、そういう問題じゃないって感じの前後方向には見えましたね。
これってレースの場所なら脚光浴びそうだけど、ばりばりの被災状況の中に現れるとひんしゅく買いそうな気がしてます。