1日のいろいろな面白話題の中で、としまえんの新アトラクションとしてマジンガーZの格納庫とパイルダーONシークエンスを建設するという、企画に乗った企業を見たらさもありなんというニュースがありましたが、記事の後半で超合金Z製法だの富士山移転だのというダメ押しでオチをつけているところが、本気にされたら困るんだろうけどセンスが無いなあと感じた次第です。
しかしアイデアの持って行き方には「その手があるのか」とは思ったね。
そうなのです。実体を持つマジンガーZを繰り出すことは、今の日本のアニメーションと特撮業界の大きな命題なのです。ゴジラをはじめジャパニメーションと評される著名な作品がどんどん海外制作で持ち去られる中、本家が原作マンガの実写特撮版を作れなかったら、それは名折れ以外の何者でもない。ゴジラに至っては「ハリウッドものの評判良いから再度手を出す」という情けない有様で、庵野・樋口コンビにはそれこそ日本特撮の真骨頂で勝負してもらわなくてはなりません。
翻ってマジンガーZ。実体を伴うという路線は、光子力ビームやブレストファイアをCGに頼らず、Zそのものも着ぐるみでやるべきだと思っています。そこは戦隊ロボの巨大戦が閾値でいいのです。もうね、携行火器で撃ち抜かれて爆散する敵ロボはモビルスーツの世界に任せておけばいい。飛んでくるパンチで粉砕され、高熱板の灼熱化で融解する機械獣、しかし初期の装備では空からの攻撃に無力(Zが空を飛べるようになるまでは、けっこうあの手この手の攻防戦がありました)。それ以前に操縦方法も知らぬまま動かしたらとんでもないことになるなど、見せ場は沢山あるのです。
機動警察パトレイバーの売り文句に、日本でしか描けないリアルロボットアクションという一文がありますが、それはそれでいいにせよ、ロボットプロレスと揶揄されようが、圧倒的な破壊力と人の頭脳の一体化によるスーパーロボットを否定してはいけないのです。
としまえんのエイプリルフール話題は、法螺話で終わらせてはなりません。ほっとけばまたもや海外に持ち出され、向こうの連中だけが楽しい思いをしてしまいます。