曲亭馬琴が旬殿実実記に綴ったこの言葉は親の悪行が子に災いをもたらす解釈で知られていますが、これ悪行だけを言うのか? 逆もまた真なりと捉えてもいいじゃないですか。先日書いた「恋するエスクード」のオーナーさんとは異なり、うちにエスクードがあるんだからそれに乗ってろ。と言われた娘たちは、それぞれが生まれたときにTA11Wにチャイルドシートや補助シートで育ち、その室内寸法がことさら狭かったわけでもなくこうなりました。
「うちにあった歴代で知らないのはヘリーハンセンとゴールドウインだけだから、ハードトップにもノマドにも5ドアにも慣れちゃってるね」
「自動車のカタチってこういうのだと思ってたから、反対に背の低い車の方が変なモノに見える」(変なモノ、を具体的にはとても書けません)
今考えると、よくぞ飽きず嫌わず馴染んでくれたなあと思います。その中から、それぞれ自分で乗ってみたい車も思い描き始めているので、実現させてやれるものならさせてやりたいところですが、まあハードルが高かったり低かったりどうなることかはわかりません。
そういえば90年代の終わりに初めて、上越在住のきうさんと出会ったとき、彼は既に2台めのV6ノマドに乗っていましたが、高校生のときにエスクードのカタログをそらで読みだせるほどに読みつくし、免許を取ったらエスクードに乗るんだと決意していたと。実際に最初は1型のハードトップを手に入れたという逸話を聞かせてもらったことがあります。
そこからもう世代がひとつ交代しちゃって、うちとか和邇さんちが事実上若手のエスクード乗りになってしまいました。
私がエスクードを乗り始めたきっかけなんて雑誌を読みあさって、たまたま見つけた手頃なサイズと手に届く価格がグランドでしたから、決意も何もあったもんじゃありません。
前日の記事やこの記事を拝見すると小っ恥ずかしい限りです。
先日お伺いした際、もし二人の娘さんが「絶対エスクード乗りたい」なんて言ってたとすれば、それこそ恥ずかしすぎて二度とお会いできないかもしれない(笑)
でも親子で車の話をざっくばらんにしている光景を見て、正直うらやましいなぁと感じましたよ。
絶対に乗りたいとか、決意的な思いなんてものは持っていないですよたぶん。
うちにある四台のなかで、どれが一番乗りやすいか(扱いやすいかは別にして)といえば、幌車の見切りの良さとコンパクトさだということです。
ただ、運転することに全然関心が無いと車談義もできなかったでしょうから、そこは僕の親父もうらやんでいるようです。
なぜかといえば、親父はJB23なんかに乗っていやがるから、僕自身がそれに触りたくもないので(笑)