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  ~懲りない傾向~

似て否なるもの

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高千穂遥さんの「クラッシャージョウ」がリバイバルされ、その原作を基にコミカライズされるという試みは、それどんな絵柄でやるんだ? といっぺんは考えたわけです。が、これを作画する針井佑さんは意図したことなのか元々の画風なのか、ジョウ黎明期から挿絵によって世界観をフォローしている安彦良和さんが憑依(笑)したような、いわゆる「イタコ漫画家」作風なのです。まあそれはそれで、キャラクターから大道具小道具まで基本軸が踏襲されたデザインの安心感があることはあります。

コマの割り方から擬音と手書きセリフの技法までなぞる凝りよう。でも例えば安彦さんが持っている線の再現となるとまだそこまでは、連載ベースの物量では無理があるかなあという印象です。事実、単行本の一巻めのボリュームはかなりのもので、これで前編だというから大変な作業なんだろうと想像できます。

クラッシャージョウといえば、83年に劇場用アニメーションが封切られた際、音楽を担当した前田憲男さんが、サントラ盤レコードのライナーノーツで「ベン・ハーを意識して作った楽曲だけれど、(ロージャ・ミクローシュの作曲とは)似て否なるもの」といった内容のコメントを寄せていました。まさしくその言葉通りと言うのが今回のコミカライズでもあるかなと。

ただねー、ミネルバが出てきたりファイターやガレオンが出てきたり、クラッシャーの面々が動く(漫画の中でね)様をページ送りしながら、つい脳内に前田さんの音楽が再生されるわけですよ。これってこの漫画がうまいこと描かれているという証明なんでしょうねえ。

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