本日、TDA2019年シリーズの最終戦が行われます。今シーズンはウエストウインの常勝に歯止めをかけられる転機でもありましたが、振り返ってみるとそれだけ、様々なドライバーが頭角を現し、また意外な車種が表彰台に乗ってくるなど、レースとしては奥行きが出たと言えるでしょう。一方で、恋の浦の施設全体が外資に土地買収され、リゾート計画が取り沙汰されるという危機感の2年目も過ぎていきます。
「いろいろあるんですが立ち止まってもいられません。来季の開催はなんとかゴーサインを出せそうなので、レギュレーションの見直しなども含めて進めていきます」
チーム監督と主催者陣を兼ねる島さんや、レースに参加して実際に走り、走った人たちから意見を聞くなど参加者たちの一体感のあるTDAは、地方都市ならではの育ち方をしています。
来季の展望をするには少し早いので、川添君と少し対話した中からピックアップすると、
「やってやれないことはないんですけど、ごっちゃんの走りは僕には合わない。だから彼のスタイルには憧れる分、僕のやり方で打ち負かそうと」
川添君と後藤君のドライビングスタイルは、何度も紹介しているように、端的に言えばグリップで攻める前者とドリフトで攻める後者です。このスタイルがどうやって確立したかといえば、川添君は免許をとってからずっとFFに乗っていて、後藤君は日常FFでレースがFRという生い立ちなのだそうです。
「ギャラリーを見ていると、どうしたって派手なドリフトの車に声援が行きますよね。そりゃあうらやましいです。でも一方で、TDAの勝ち抜きにはどこで攻めて、退くかの対戦相手との駆け引きがあります。あれ? 川添がなんでこのカードを選んだ? という線引きを見てもらうと、別の面白さがあるとわかってもらえます」
そのコツについては、川添戦略なのでここには書けません。ただ、まさにTDAの醍醐味はそこにあって、誰が勝つかわからない面白さは、もっと醸成されるべきでしょうし、敗者復活戦をも駆使する川添君を軸に俯瞰で観戦するのは諸チームにとっても重要な情報源になるでしょう。
そして、なんだかんだで満身創痍のダブルエスクードを今後どうするのか。そこにも大きな問題があります。
が、川添君は
「いやー、まだあれ(TA52W)でやれることはあると思います。一番つらいのは資金難チーム(笑)なことですけど、ハイパワーでワークス並みのやつで労せず走るのは、うちのスタイルじゃないですよね」
そんな頼もしいことを言ってくれております。もちろんレースにシナリオはありませんから、最終戦のリポートがどうなるかはわかりませんが、我々は固唾を呑んで応援するのみです。
結果。川添選手のエスクードは終盤にデファレンシャルの破損でリタイア。他の参加車両も勢い余ってクラッシュや自損が相次ぎ、幾分混乱を極めた最終戦だったとのことです。一方で、ウエストウインと同じくらいの年月、パジェロロングで地道に戦績を重ねてきた中村隆さんが、リミテッドクラスではそのパジェロロングで好成績をあげ、アンフィニクラスに投入したパジェロiоで上位につくなど、なるほどと思わせる経過が入っております。
さて来年度、恋の浦でのシリーズがどうなっていくのかまだなんとも言えない状況。福岡発のダートトライアルがうまく存続できることを祈るばかりです。
今年も1年間TDA応援ありがとうございました
トラブルもありましたがおかげ様で無事
ファイナルステージ終わることができました
これもここの記事を読み叱咤激励して下さる
皆様の暖かいご声援があったからこそ
心より御礼申し上げます
川添は残念な結果になりましたが
中村君のアンフィニ初優勝が見れたこと
嬉しく思います!
中村君はパジェロイオの重量やアクセルラグ等の欠点を
上手く扱いコース登りの箇所以外を果敢に攻めコントロールした結果が
今回の優勝を引き寄せたのかと。
川添に対しては落ち込んでいる時に申し訳なかったけれど
誰よりも僕が生み出したTDAの奥深さを知っている彼だから
昨夜は辛辣な意見を言わせてもらいました
来年の開催は未だ未定ながら
僕らはダートランナーとしてチャレンジャーとして
春先にはエンジンに火が入りいつでも臨戦体制に
入れるよう今日からまたスタートします
来年もチーム ウエストウィン宜しくお願いします
この年月を通して、選手層にも厚みが出ていたのだなとあらためて感心します。
恋の浦が閉鎖になるようなことがあっても、どこかで走り続けられることを実現したいですね。