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  ~懲りない傾向~

晩節を汚すべきではない

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なるほどこれで本体1800円という価値があるのかないのかの議論は、以下15巻もこの体裁で続くとなると無理もない気がします。

ゆうきまさみさん自身、「作者生存中最後のパトレイバー」などと言っていますが、それこそご自身が若いころ描いた「受は人類を救っちゃう」のパロディー漫画(ダイターン3と破嵐万丈を使って、あの宇宙戦艦のしょーもない次回作を揶揄した)の諷刺そのものになってしまったら、笑えないことになるのでは?

ハードカバーは豪華ですが、本体はどことなくペーパーバックの質感という矛盾。連載当時のカラーページや扉絵を再現し・・・たものの、本編の構成であるページ数も、まあここで切りよくとも言えるけれど読み応えがない。

そういえば何巻まで買ったか忘れかけながら一応全巻購入した「うしおととら・完全版」と比べて、なぜあのページ数構成にしなかったのかと腑に落ちません。あっちなんかA5サイズは一緒だけどページ数から腕に重い(笑)装丁で、単価はもとより全巻購入してもパトより安いという実績を持っています。

これはしかし、作者著者というより出版社側の商魂を非難すべき話。こんなことで著者の晩節を汚してどうすんのよ?(まだ晩節じゃないけどさ)な企画と、製品のクオリティです。「機動警察パトレイバー」には、百歩譲ってこの定価を付けるバリューがあるだけに、こんなんだったらワイド版11巻にカバーつけても変わらないだろうと思うね。

だからこそ「今度こそほんとの本格物」とか言って、A4サイズの豪華版を出したり、さらに特典つけるかしたりのあと二回くらいの企画があって、ゆうきさんはその度に「いや、私は前回で終わりだと思ったんですよ。ところが読者の皆さんがパトを出せ、パトを読みたいと仰る」などと言い訳をさせられるんです。きっと。

 

2 Responses

じゃあ石ノ森章太郎を口寄せして仮面ライダーやら009を完結?させるのと人類滅亡とどっちが先になるやら・・・・・・

  • 009はなんか「あれ(作者原案で息子が脚本して弟子が描いた)」で大河ドラマ的には完結して、リセットかかってもう何時でも何でもありになっちゃいましたね。
    仮面ライダーって、それこそ「箍」が外されてしまったから車や飛行機どころかロボ(ユニット)と合体するようになったし、ライダー自身が宇宙戦艦の艦長になってもまだ先があるんじゃないか?
    人類滅亡の方が早いなこのままでは(笑)