小学校の高学年から中学生時代、けっこうな量の少女漫画を読んでいました。エモーショナルな世界なわけです。いやそれこそ逆立ちしても加速装置は取り付けられないし、乗っていた自転車でサイクロンの真似をしたらジャンプの着地でフレーム歪むし、空にそびえる黒鋼の城なんかどこにもないんだけれど、少女漫画の世界はなんとなく日常のどこかにありそうで、好きだった女の子とそんな風になれたらとか妄想しちゃってた、中二病なんて言葉も無かった時代。
なかでも、田渕由美子さんの漫画は予備校生やら大学生やら下宿屋やら喫茶店やらが次々と繰り出されて、自分の将来脳内シミュレーションに拍車がかかる。他の女流漫画家とはちょっと違ったエキセントリックな登場人物(絵柄)と、細かいところに凝った小物やファッションのセンスが際立っていたのです。
とはいえ悶々としていた中学生もそのうち青年誌に移行し少女漫画は読まなくなっていき、7作目の単行本あたりを節目に彼女の漫画からも長いこと遠ざかっておりました。そしたら、
↑ ななななっ、なんですとーっ!?
取り乱してしまいました。この記事を見つけるより先に、25日の夜に書店で現物を見かけてのことです。しかし、くらもちふさこさん派なうちの奥さんは彼女の漫画はほとんど読んでいないというし、娘らがわかるわけもなく、風花さんがいくらかかすっているくらい?(知ってるかどうか聞いたことない)
お名前は存じてますが、漫画は読んでないわぁ。
どっちかというとコバルトの表紙とか挿絵の方で覚えてるかな?
そうだよねえ。
身内の誰かが読んでいないと、時代的にかすめてしまっているはず。
あっ、うちの吹雪は知ってるか。俺が読んでたから。