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  ~懲りない傾向~

無駄。またの名を、必然。

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作家の飯泉あやめさんが、ひたちなか市のSAZAコーヒー本店で29日まで、個展を開いています。そのタイトルが『無駄。またの名を、必然。』

話すと長いから端折りますが、つくば市の行きつけの喫茶店に行ったら諸事情で臨時休業で、しかしながら併設のギャラリーは開いていたというのが彼女との出会いです。

繊細さとアクの強さが同居する。と言ったら失礼かもしれませんが、まあそんな作風が「いのちの脈動」を表現する彼女の持ち味。今回は絵の具を用いはじめた初期の未発表作品を展示しています。

実はこの一年、東京だったりつくばだったりで何度か個展が催されていながら、それらを拝見に行けなかったので、今度ばかりは見に行かねばと、遅い夏休みをここで活用(誰だ、遊んでばっかりとか言ってるのは)

「キャンバスに絵の具を載せるようになったのは2019年からです。三か月間、何かに突き動かされて描いたものもあるし、途中で何をやっているのかわからなくなって一年ほど寝かせてしまったものもあります」

と彼女は言いますが、どのパターンの何処で色を変えるかだとか、何処までやってゴールに辿り着くかといった、計算とは異なる緻密なプロセスが介在しているそうです。

「無駄」という概念とそこに生じる「必然」とは、作家の方便にも聞こえるかもしれませんが、突き詰めていけば「この世に無駄なものは何一つ無い」と唱えた、知人の故 眞野孝仁さんの人生観によく似ていると感じます。

てなことを考えながら、「せっかくSAZAさ来たんだから『将軍珈琲』飲んでけばいかっぺよ」と無駄遣いするのも必然なのだよ。

 

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