長く昵懇にさせていただいている大洗町の「旬彩きくち」さんもことし開業三十周年を迎えました。確か僕は開業三年目あたりから通っているのですが毎週のように顔を出すような常連でもないから、顔と名前を覚えてもらっているだけありがたいと言えばありがたいことです。クオリティを維持しながら諸々値上がりの時代、見るところを見ると結構苦労しているんだなあとも感じますが、ここ数年他府県ナンバーのクルマが増え、午前中から予約でいっぱいの繁盛ぶりです。
この時期ですから鮟鱇鍋を求めてやってくる客が絶えません。大洗の鮟鱇鍋は、味噌味付けに工夫を凝らしているので海辺でよく振舞われるどぶ汁を踏襲しながらも見た目とは別に洗練されているのが人気なのかもしれません。鮟鱇というと八戸や下関の漁獲量が国内随一ですが、なぜか茨城もトップクラスで昔から鮟鱇鍋なら茨城と銘打たれています。それにしてもきくちの大将もだんだんとお年を召してこられた。また新たな十年を頑張って過ごしていただきたいです。