Trend-Blue

  ~懲りない傾向~

飛行機だけでこのページ数

飛行機だけでこのページ数 はコメントを受け付けていません

前作「新谷かおるARTWORKS」は、新谷作品世界をほぼ網羅しての272ページでしたが、今回はその中の航空機だけに絞っても272ページまとめてしまうという破天荒ぶりです。

漫画からのページ抜き取りで枚数を稼いでいるとはいえ、出てくる機種数だけでもとてつもない。本人曰く「塵も積もれば」の画業生活があふれ出てきます。

出たての頃の画風では、このような画集を発表できたとは考えにくい。亡くなられた奥方との二人三脚で登場人物の画力が大幅に向上したことは、少なからず要素を持っているはず。

おそらく奥方の看病と残り時間を過ごすために、漫画家としての休業を決意されたのだと思いますが、こんな手法で新しい切り口を見せてくれるなら、引き続き二輪・四輪で272ページを繰り出してほしいところです。

されど我が友我が故郷

されど我が友我が故郷 はコメントを受け付けていません

Amazonprimeで配信開始された「シン・仮面ライダー」をしみじみと観直したら、映画館ではサソリオーグ、ハチオーグの二幕目のあたりは寝こけていたことを思い知らされました。

いろいろと知っている景色が舞台になっている中、神栖の須田浜にある桟橋が最も馴染みがあります。つくばーど®ではSレイドの第一回目の出題地になっています。

最後の最後で登場する「新しいサイクロン」、シンサイクロンは、これだけのためにプロップを作ってロケやってグリーンバックもやってという熱の入れようでしたが、「13人の仮面ライダー」編の象徴的な締めくくりシーンでもあり、それだけの価値があったと。

で、この橋って、SSレイドに出題されていた?(違ってても別にいいんですけどね)

管理職のウルトラマン

管理職のウルトラマン はコメントを受け付けていません

管理職でウルトラマンを書いたとき、シリーズで初めて防衛チームの隊長がウルトラマンとして戦う(МACの隊長とか、メビウスでゾフィーと邂逅融合した隊長とか、副隊長だけどネクサスになったとかいう部分は忘れろと)と突っ込みを入れています。この表記はどうやら発表資料を咀嚼したニュース側の短絡らしく、正確には「シリーズで初めて防衛チームの隊長が主人公」と解釈しなくてはいけないようです。

隊長が主人公でイコール「ウルトラマン」。という部分もアピールポイントには違いありませんが、主人公ヒルマ・ゲントさんは1993年生まれの齢30にして隊長。これは歴代ウルトラの防衛組織内で最も若い隊長の一人です。彼以前の若手隊長が誰かというのはまあまあのトリビアで、大河内神平(誰だかわかります?)Mydo隊長が32歳でした。隊長といえばムラマツ、キリヤマ名管理職がいますが、どちらも36歳と38歳です。しかし真の最年少リーダーはチームUの尾崎杏奈22歳。

特殊怪獣対応分遣隊「SKaRD」は、「ウルトラマンZ」以来の対怪獣兵器となる巨大ロボを運用しますが、いよいよゴジラ型(というか、名前から察するにアーストロン型)巨大兵器という意匠を持ってきました。昨今、航空機や戦車型のライドメカは玩具としての魅力が無くなってしまった感があります。ウルトラにおいても、玩具は成りきり体感ものが主流になって久しいです。移動指揮車も出ますが外観は普通のワンボックスというのが哀しい。

そしてゲント隊長が変身するウルトラマンブレーザー。巨大楕円銀河М421からやってきたらしいですが、ブレーザーというのは同銀河中心に位置する大質量ブラックホールがエネルギー源となって輝くクェーサーのことです。なんだか進化の途上の光の巨人なのか、妙な原始人的挙動と荒っぽい肉弾戦が特徴。シュワッチでもデュワでもない雄たけびも意表をついてますが、過去のウルトラ企画に、原始人的宇宙人(「ウルトラ7」のことではなく)というボツ設定があったような・・・

還暦の超人

還暦の超人 はコメントを受け付けていません

連載は少し前に遡りますが、なぜ今「8マンvsサイボーグ009」なんだろうと思ったら、この単行本発売が「8マン」連載から60年めの節目だったと。

原作者同士が「幻魔大戦問題」で仲たがいした時代はもう過去のことのようです。8マン自身もどちらかと言えば不遇の作品でしたから、フラストレーションをひとまとめにして回収してくれた感があります。

この漫画に関して脚本を書いた七月鏡一さんは、二十年近く前に8マンそのものの続編にあたる「8マン インフィニティ」の原作も手掛けていました。平井和正さんとの親交も厚かったそうですが、009世界との融合をうまく構成し、「8マンとしての大団円」も描いています。

なんだっけか、デビルマンとコラボさせた馬鹿アニメ企画がありましたが、それよりずっとましな009でもあります。

なんだよジブリの奴ら印刷代も無いのかよ

なんだよジブリの奴ら印刷代も無いのかよ はコメントを受け付けていません

などと空賊連合に云われていそうです。

製作委員会システムではなく多分ほぼ自腹で作った映画のようですから、真っ先に削るのは広報・宣伝費でしょう。そこを逆手にとっての、パンフレットもすぐには出しませんよという秘匿性の裏側にあるものは、ポルコ・ロッソ風に言わせれば「俺は俺の稼ぎでしか飛ばねえよ」なのかもしれません。

遡れば『天空の城ラピュタ』のときに「人生で最高に引退したい気分」、『紅の豚』で「アニメはもうおしまい」、『もののけ姫』の際に「100年に一度の決意。これを最後に引退」、『千と千尋の神隠し』において「引退してシニアジブリを立ち上げる」、『ハウルの動く城』でも「ここ数年で最高の辞めどき」、『崖の上のポニョ』に至って「体力的にも本作が最後の長編になるだろう」と言い続け、前作『風立ちぬ』の口上が「出来は上々で申し分のない引退のチャンス」と、まあまあオオカミじじいを続けてきた監督ですが、それから10年経ちました。なんかこう、主人公に感情移入しにくさを感じたのだけれど、こういうこと(観に行く予定の人は見ない方がいいよ)だったかららしいです。

「これって、描きたいことだけ描きなぐってあとはもうこれでいいやっ。てシーンを繋いだ感がありありだなあ。その気持ちはわかるけどね」

と、霰は申しております。

なんと言いますか、エールを贈るのだとしたら、次は「なあに軽いもんよ」とか「尻の毛まで抜かれて鼻血もでねぇ」などと照れ笑いしてほしいところです。

紅の翼 の日

紅の翼 の日 はコメントを受け付けていません

7月18日は、誰もそんなこと言ってませんが「紅の翼」の日なのです。見ての通りの「マジンガーZ対デビルマン」が1973年のこの日に封切られ、元祖かどうかは定かでないですが、紅の翼と呼ばれるジェットスクランダーが登場しました。奇しくもデビルマンの飛行能力であるデビルウイングも、紅で色付けされています。映画自体、画期的な企画でした(でも12月発売の50周年超合金魂は買わないけどね←高くって買えんわ)

さてこの日から数えて19年後の1992年7月18日。大恐慌時代のアドリア海を飛び回る「ただの豚ではない豚人間」の映画が封切られました。賞金稼ぎポルコ・ロッソが操縦するサボイアS.21試作戦闘飛行艇は、まさしく紅の翼です。だって「飛行艇時代」でも修理明けのときにそう言ってるもん。そんな理屈で、同じ日付で紅の翼が三つも飛んでるんですから、この日は誰が何と言おうと「紅の翼」の日なのです。あー、異論は認めます。

あらがう術はわが手にはない

あらがう術はわが手にはない はコメントを受け付けていません

今年に入ってから何でなのか2016年の6月に書いた「哀 生命の哀」がやたらと検索ヒットして閲覧数が日に二桁という珍現象が続いています。

記事リンクするとまた数字が上がってしまうからブログの方は貼りませんが、何を描いているかというと「クラゲの中にはまってしまった魚」のフォトグラフ紹介をリンクしたものでした。そっちはもう一度リンクしておきます。

この写真を見て、「これはまるで『フリージーヤード』を展開したゴッグ」などと喩えたのがいけなかったようで、「フリージーヤード」を検索してうちに来る人が大勢いらっしゃることがわかりました。一応、その装備に関する解説は手短ですがだいたい正確に書いてはありますけど・・・

そうじゃないんだよっ

などと叫んでも抗う手立てがありませんよねえ。

斜陽の人とは思い難く

斜陽の人とは思い難く はコメントを受け付けていません

時系列で言えば1935年(第2作目)から考古学者にして冒険家を続けてきたインディアナ・ジョーンズ博士は1899年の生まれで、本作「と 運命のダイヤル」でとうとう70歳にまで年を経てしまいました。それであれほど追いつ追われつ殴る蹴る殴られ蹴られるんだから、斜陽などとは言えないほどしゃきっとした爺さんです。でも、本作の1969年においてはたっぷり夕陽を背負ってしまった姿も垣間見えるのが哀しい。

第1作の「レイダース失われた聖櫃」が1981年ですから、観ているこっちだって歳くってしまいました。老いを自分と重ね合わせてしまうのも辛いけれど、あんな目に遭ったらまあ「クリスタルスカルの王国」まで俺なんか命がもたないわのスーパーマンが、ジョーンズ博士です。前作では珍しく、スズキが三代目エスクードのCМキャラクターに登用したことも思い出されます。

今回、「は?」と思ってしまったのが、「INDIANA JONES and the DIAL OF DESTINY」というタイトル。いやこれは2作目以降今まで通りの文字列を踏襲しています。が、邦題が「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」。and theをわざわざ「と」として表しているのがなんとも違和感ありありなのです。

つまりそれは、ジョーンズ博士にとって重大なエフェクトをもたらす物語ということで、これまでのように単に探求し手に入れようとした「物」とは異なる位置づけなのだろうと解釈したのです。が、もういい加減にしろやと言いたくなるほどチェイスと格闘シーンの長いこと長いこと。比重のとりかた違うんじゃないかと。あるいは「倍速で観られることを想定してのバランス」?

もうひとつ、設定のインフレだなあと感じるのは、前作で次元を超えた異種生命体なんかが出てしまったことから、それを超えようとするとインフレも強まるジレンマに陥り、それならそれで博士が弱気に陥った状態で運命と向き合う部分にもう少し尺を割いてもいいじゃないかとは思いました。

昔、5作目は日本が舞台になるらしいというニュースが流れたこともありましたが、話自体が流れてしまったようで、このへんのことを逡巡すると、やはりジョージ・ルーカスがウォルト・ディズニー社に版権諸々を売却し、スティーブン・スピルバーグも今作ではプロデュースに引いているという、別なところが作ると雰囲気も変わってしまうのだと痛感しました。

面白かったけれど、楽しくはなかった。

逃して悔しいから2度目の30年だ

逃して悔しいから2度目の30年だ はコメントを受け付けていません

「戦闘メカザブングル」は、1982年の放送で、30年目だと取り上げるのをすっかり忘れていました。なんだかもううっかりとかすっかりとかボケが出ているんじゃないかのダメっぷりですが、これを再編集して劇場にかけてしまった「ザブングルグラフティ」は、83年7月9日の封切り。

おお、間に合ったじゃないのさ!

まあ間に合ったからどうだってんだよな話ですが、間に伝説巨神イデオンがあるとはいえ、イデオンはデザイナーが異なるので、モビルスーツとは異なる大型ヒト型ロボとしては意欲作でした。しかも途中で主役ロボが交代してしまう。数奇な運命としては、この年、メインスポンサーであったクローバーが倒産してしまったことでしょうか。アイアンギアーも含めた青・緑・赤系の機体色は、約10年後に登場するスズキエスクード11系に引き継がれます(大嘘)

あつかぜいたる

あつかぜいたる はコメントを受け付けていません

あつかぜいたる「温風至」とは七十二候において今頃のことを示しますが、雨天気でも湿度が高くて暑いねえとつぶやいてしまいます。晴れたら晴れたで温風どころかもはや熱風ですし。

熱中症や熱射病には気をつけなくてはいけませんが、それでもまあ、からっとした夏は嫌いではないのです。「温風至」とは別に、しろばえ「白南風」とも呼び倣わすような、青くて白くて明るい季節です。ニッキの枝打ちをやったので、つくばーど基地の前庭も明るくなりました。