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  ~懲りない傾向~

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岩井俊二監督・脚本(原作もか)「ラストレター」を夫婦で観てきまして、どっちが良かったかと言ったら25年前の「LoveLetter」の方が斬新で新鮮だったかなあと思いながらも、久しぶりに岩井映画の当たりくじを引いた印象でもあります。前評判も知らずの映画で、僕の仙台在住最後の夏に、仙台や白石、七ヶ宿などで撮影していたようです。だから知っている風景がよく出てくるけれど、その風景はあまり効果的に使われていなかったのが残念。

意図した構成なのでしょうけれど、「LoveLetter」同様に葬儀の場面から始まり、手紙による交流が始まっていく。ややもすると暗く沈んだ方向へ進みかねないプロットなのですが、是枝裕和さんなんかとは違っていて、社会的なメッセージよりもあくまで恋愛映画なのだよという牙城を維持しているところは安心できます。「LoveLetter」では中山美穂(どっちかといえば好かない女優だった)が実に可憐に描かれていたように、今回も登場人物が引き立っていました。

ただ、知名度の高い役者陣というのが、感情移入させにくい。その部分では松たか子にしても広瀬すずにしても、中山美穂のときのように「はっとさせる」ものがないのです。が・・・なんで出てくる庵野秀明!(おいおい、失礼だなー)が、いい味を出していた。彼が松の夫役として出てきて画面をほのぼのと緩めるのは意外な演出です。アニメ声優も入れればもう出演16作品めとは驚きです。48歳という役だそうですが、庵野さん来月、還暦だよね。