とかくエスクードのミニカー類は忘れた頃に突如現れ続けてきましたが、フジミ模型がTA01Wを24分の1スケールでラインナップさせていた時代はタイムリーでした。危惧種なんて書いちゃったことがあるので、なぜ今、わざわざ「再生産しました」と銘打って店頭に戻ってきたのかは、ちょっと謎です。模型生産の選択とサイクルでもあるのかしらん。ネットでは時々途方もない値段で売られていますが、根気よく探すとまだ模型店の棚の隅っこにあったりするんですけど。
どのくらいの生産量かはともかく、途方もなくふざけた高額のネット販売やオークションが崩れるのはまあ悪いことではありません。てことで、もう手先もだめだし老眼も進んでこんなもの組み立てる度胸もないんですが買っちまいました。昔は塗装するのもめんどくさい赤の整形色でしたが再版されたものは(再版以前からかもしれませんが)白一色。なんかもう、在りし日の144分の1ガンダムでも見ている気分になります。まだ白なら塗装はしやすいか。
問題は、フジミのキットは一見よく車体を再現しているように見えても、車体とシャーシというか、まあシャーシ側と言っていいかの接合が合わなかったりそれ以上に窓ガラスにあたる透明パーツの摺合せができていなかったり、そこにモデラ―の腕の見せ所と楽しみを残してますよと言わんばかりの札付きものでした。さて今回の再版版はその辺を設計改修して金型にも手を入れているのかいないのか。誰か試してみてください。僕は「入れてねーな」の見立てです。
昔はこのシリーズにインチアップというネーミングが付いていました。なにをかいわんやな話で、キットはノーマル車高にしてノーマルサイズのスケールダウンなので、タイヤもそれに倣っています。タイヤのトレッドはいくらか広い気もしますが、スペアタイヤカバーがとほほな細身で、同スケールのディフェンダーあたりのホイールとタイヤを流用しないとそれっぽくならなかった。それでいて、良くも悪くも市販モデルとしての模型化はありがたいことでした。