お祭り騒ぎのような各局こぞっての会見中継だったそうですが、会見自体は至ってシンプルな中味でした。だから、マスコミは大げさに反応し、部数と視聴率との引き換えで、術中にはまったような流れと落ちでした。
やりたいことのために、残り時間を自由に使いたい。正論でしょう。映画を観てくれればわかる。本音でしょう。今度こそ本気・・・そこは、まあどうかなと思いますが、でも、その程度のコメントしか引き出せないんだからというより、むしろ取材陣自体がこの出来事には冷めていたのではないかと感じます。
なんであれ、ひとつの世界観と作風が去就するのは確かに残念ではあります。いまやりたいのはアニメーションではない。ということで、長編からは降りるけれど短いやつには、の期待を寄せるのはまだ早いようです。宮崎さんは、新しい日常のための、往くべき位置に付いたのです。
ところで長編と短編の境界線は何処にあるのだろうと、ふと気になりました。
となりのトトロは当初、60分の「中編」で企画されていたそうです。するとそれより短ければ「短編」なのかと思ったら、アカデミー賞では40分以上は長編扱いらしい。
するとこういうのが短編なのか。
「紅の豚」あたりは(大好きなんですが)原作の短編マンガを無理に引き延ばした感を、個人的には感じるので「こういうの」くらいのを趣味的に作る方が、いいんではと勝手に思ってますが。
たぶん尺の長さ短さはあまり重要じゃなくて、何を描くかなんでしょう。
引き合いに出しているやつは、内容として良いのか悪いのかといえば好みじゃありませんが、せめて三鷹に行かなければ見られないというのはやめといてほしい。
でもアニメじゃないことをやりたいと言ってますから、どこに向かうのか気がかりですね。