開業のときから懇意にしているケーキ屋さんも、霙と同い年の満17歳。先週末のこと、霙と一緒に前倒しで家内の誕生祝のケーキを買いに行くと、オーナーの奥方は
「霙ちゃんも大きくなったわねー」
と、にこにこしながら応対してくれますが、そういう彼女の方はお世辞抜きにあまり変わらないところがすごい。市内には個人店ながら大規模経営の同業者がいるのだけれど、エリアの棲み分けなど関係ない車社会の田舎ですから、大規模店に負けずにお客さんでにぎわい、続いているところもまた素晴らしいのです。
タルト系のフルーツてんこ盛りなケーキを選んでお祝いプレートを作ってもらっている間にショーケースを見ると、ケーキの世界でもhalf&halfな需要が高まっているようです。
「割って作りますから、お祝いには向かないんですけどねー」
とは奥方の談。そりゃそうだけれど、どれにするか迷ったらこれは「あり」だなあ。
イチゴの大きさからわかるように、小さなサイズのホールケーキに、これでどうだ、とばかりに面白そうなデコレーションをしているのは、この店のオーナーの心意気です。
で、意気揚々とケーキを持ち帰り、待てど暮らせど仕事に出かけて行った家内は帰ってこないという顛末で、霙と二人で晩飯も食わずに時間ばかりが経過する中どうしてくれようかと、邪まな企みを話し始める始末。年齢分のろうそくを忠実に立ててやろうかとか、トッピングにわからないように福神漬けでもまぶしてやろうかとか、フルーツの裏側にわさび塗っちゃおうかとかやっておりました。
もちろんケーキ屋さんのことを思えばそんな失礼はできませんので、ダークな冗談は別のことで炸裂するのでした。
よく土産物なんかで“カレーケーキ”ってのはありますが
甘くない米粉のスポンジを、焼いて重ねて間に福神漬けを挿み
ホイップクリームにカレー粉を混ぜてデコレーション。
ニンジンのグラッセやフライドポテト、オニオンピクルスなんかをのせて
見た目まんまのケーキ、試作させてみましょうかい?なぁムスメや(笑)。
部分的に激辛で…。
なんかそれって、作り方によっては美味いんでは?