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  ~懲りない傾向~

宇宙への遠い道

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itokawaうちのエスクードの積算走行距離とリンクさせ、この数年アポロ計画の話ばかり書いていましたが、7月20日といえば我が国のロケット技術における草分けとなった糸川英夫さんの誕生日でもあります。糸川さんが50年前に火薬燃焼によるペンシルロケットを飛ばして以来、後進の技術者が固体燃料から液体燃料へとロケット技術を進化させ、小惑星探査機では電気推進という新機軸を生み出すに至っています。

bc-3糸川さんご自身は1967年で宇宙開発の現場からは退いていますが、「ケースD ‐見えない洪水‐」「21世紀への遺言」のようなシミュレーションに基づく未来予測に長けております。その一方で、保有技術を飛躍させたSF分野での監修も多く手掛けていました。ここに引き合いに出している宇宙船は、糸川さん監修によるイオンエンジン。つまり電気推進理論の発展型を搭載しており、巡航速度0.2光速という優れものです。

bc3何が優れものかって、密度の濃い大気圏内では不向きなイオンエンジンであるにもかかわらず、この船は地上に降りてきちゃうという。そこで改修を受け最高速度0.8光速に至るプラズマパワーユニットを組み込んでいますが、それがなかったら再び大気圏の外には出られなかったのではないか?(プラズマで電気推進を上回る推力が出せるのかどうかは知りませぬ)

しかしせっかくの監修も商品展開には理解されていないようで、模型やら玩具やらの箱書きスペックにはワープドライブだの航続距離無限だのというとんでもな表記がなされてしまい、今や半分くらい定説設定になりかけているようです。それをさしひいても、全長70m、総重量550tという質量の有人宇宙船ですから、それを飛ばすというだけでもこのイオンエンジンは、はやぶさ2に比べたらすさまじい技術革新が盛り込まれているのです。

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