今は戒めによって「ほまれの」という冠を外してしまいましたが、赤福餅にはその昔、包装紙に「ほまれの赤福」と書き記す時代がありました。
誕生時には塩味であった餡が、サトウキビの生産によって黒砂糖を使えるようになったのが黎明期の赤福。これが明治44年、明治天皇の皇后が伊勢神宮参拝の折に赤福餅を所望することとなり、
「うーむ、この味でいいのか? 灰汁が強くないか?」
てなことで急きょ白砂糖仕様の特製品を作ってみたと。これが正解であの上品な味が完成し、好評を得られたので、注文を受けた5月19日を「ほまれの日」と定めたのだとか。
ストック製品の日付偽装で事件を起こしたことが冠を外させる原因となりましたが、確かに昔は伊勢まで行かないと購入できなかったモノが、ちょっと昔には当日賞味期限で上野駅で買って帰れるようになっていた。
今だと通販で購入できるくらい便利になった(配達要員の不足という新たな社会問題も出ていますが)ということは、品質管理も向上しているということでしょう。冠は無くなっても、ほまれはほまれだよなあと思いながら、事務所に沢山届いたやつを部下一同にも配布・・・したのはまあずっと前のことで、本日まで記事をとっておきました。内容の面白いか否かは別にしても、傷まないもんで。