でも食いついてしまったのだ。
そして・・・使うことができない・・・
それでですね。割箸どころではなくなっているらしいウルトラの業界ですが、庵野秀明=企画・脚本なので「庵野がウルトラ作る」は間違いではありませんよ。でも「樋口真嗣=監督」なんだわこのカード。
紫色の人型決戦兵器よりも前に、この二人で「M78星雲の宇宙人」は、アトランティスの祖先的な扱いでやっちゃってますし、どう切りつけても癖が立ちすぎるコンビネーションですから、賛否の激論からムーブメントが広がっていきそうな気がしますが、庵野さんが云々という部分が独り歩きするのもどうかなと思います。ここで樋口組に期待するのは、昨今の正当版のウルトラの作り方に対して、「あ、特撮ってこうだったよね」といった部分を観られるか否かなのではないかと僕は考えています。だからといって、またぞろ引き合いに出されている実相寺昭雄さんの作り方がそれだというわけじゃありません。あれだって切り口の一つでしょう。
いろいろな人々が危惧しているのは、裂け気味の口元や異様な吊り眼で猫背のウルトラマン、というイメージ造形ではないかと。僕も嫌ですそういうのは。しかもクリーチャー気味なウルトラは「ULTRAMAN」が先鞭をつけているので、今さら二番煎じはやっていただきたくない。そうすると、案外、まっとうな作り方でウルトラマンを描くべきなのだろうと・・・外野が感じてももう遅いよねえ。