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  ~懲りない傾向~

長く乗りたいから

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埼玉県桶川市のフジ・オートさんに立ち寄ったところ、ちょうど、ギガントさんが購入し、オイル漏れの修理で再入庫していたTD11Wの整備完了、引渡しの日と合致していました。

1995年式とは思えないほどぴかぴかに磨き上げられた白いゴールドウインは、以前のテンロクショートのスペリアホワイトとは少し異なる、オフホワイトという銘柄。しかしギガントさんも奥方も、乗り換えるならこの色と、在庫のエスクードの中から迷わず決めたそうです。エンジンでオイル漏れは生じたものの、駆動系には何の支障もなく、内装もまた上質の管理状態が維持されています。

「最終型(7型)から年式の古い5型への乗り換えですから、それでどうして長く乗りたいと言えるのかと、周囲の人からは言われるんですが、この手の車は手入れしながら乗るものだし、自分で手を入れられるところが長く乗れる秘訣です。最新の車は品質向上当たり前だし快適も間違いないけど、ブラックボックスが多すぎて個人の手には負えない」

というのが、ギガントさんがエスクードを気に入っている単純明快な理由。それにも増して、奥方が「それでいいよ」と理解を示してくれているところが、心強い環境です。テンロクショートが手狭になったことは、つまりもひとつ慶事が重なったということらしいです。

「殆どの車がモノコックボディになって、メーカー側はその中にも安全性や快適さを実現していますが、視点を変えると、ぶつけて壊れたら交換する修理手法が基本で、それがだめというほどの状態なら廃車にせざるを得ない。もちろん壊すことを前提にものを言うわけではありませんが、この車の骨格そのものに、直すことができる、乗り続けることができるというメリットもあって、だから長く乗りたいと思っていただける。いまやフレームにべディーを載せている車は数えるほどもない。二代目までのエスクードは、小型車の四駆として非常に頑丈で魅力のある車なんです」

フジ・オートの渡辺代表も、中古車市場におけるエスクードの価値観を力説します。しかしエコ換え政策のあおりで、エスクードの中古車個体数は激減したことも事実で、現在は三代目初期タイプの2.0シリーズがだぶつき始めているとか。5年目というモデルサイクルも手伝ってのことでしょうし、ビッグマイナーで2.4となった直4シリーズの人気による入れ替えも進んだかもしれない。なにより拡大されたユーザー層の中では、その1台を長く乗りたいと考える人々が、マイノリティなのかもしれません。長く乗りたいと考えるギガントさんにとっては、初代のノマドは理想的な1台で゛あったといいます。

「2.0のV6には、扱いの難しさがあると聞いています。でもテンロクからの乗換えだから、それは気にならないレベルですよ。こういうものだという思いは、割りきりではなく愛着ですよね」

ギガントさんの新しいエスクードライフは、こうして始まっていきます

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