Trend-Blue

  ~懲りない傾向~

Mörderwal

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モルトバール。いい響きです。が、お察しの通りマーダーホエール、キラーホエールといった意味のドイツ語。決して響きだけの言葉ではないのですが、こう(便宜的に)名付けられた、自らの名前を明かさない一頭のシャチは、なかなかにパンクで面白い変な野郎です。

こういうアプローチはなるほど直球投げても編集者がパスボールしそう。pixivからデビューしてくるというところが、ある意味恵まれた時代かもしれません。

が、恵まれているだけではない、今まで無かったよこういうの、といった発想も豊かだし、飼育員とのコミュニケーションを通してシャチの生態をけっこうわかりやすく描くインテリジェンスも高い。なにより飼育員のジャクリーンが、その辺にあふれている萌えキャラでなくて、洋画に出てきそうないい感じの雰囲気を纏っています。

ネット配信でのこれを知りませんでしたが、やっぱり行き着くところは紙媒体の書籍として世に出ていくことだよなと思います。コミック化されたことで、きっとこの漫画は魅力の広がりを手に入れたはず。

それにしてもこの本で久しぶりにシャチの博物学を勉強させてもらいましたが、僕は「オルカ」という一般呼称より、英語圏で使われている「グランパス」の方が好きなんですよ。ところが最近はハナゴンドウの属名に固定されているそうで、シャチには使われなくなっているとか。

・・・えー?

破裏拳ポリマーが「ポリマーグランパス」という形態名称を使ったその昔、新しくてかっこいいと思ったのになあ・・・

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