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  ~懲りない傾向~

流離の石仏

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遠野市内の白幡神社に「さすらい地蔵」と呼ばれる石仏があります。

土地の民話によれば、この地蔵は女性で、しかもさすらうことが趣味だということで、近郷近在の若者が力自慢のために地蔵を持ち出してよそへ持って行ってしまうので、「いなくなる」のだと云われています。何年か前までは、台座に横たわる形で放置されていましたが、今は立状態です。

この地蔵が本当にいなくなって台座だけになっているのを、何度か見かけたことがあります。表の通りの拡幅だったか舗装工事だったかが行われていた昔、確かにこの場所から地蔵はいなくなっていました。

よく見ると、今は「行方不明のままの首」に替わる小石も載せられ、飾りの花まで添えられています。居心地が良くなったのか、力比べをする若者が少なくなったのかは定かではありません。

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