国産名車コレクションのエスクード・ノマドの車体色が、実際の濃紺よりも明るいと感じた人は多いと思われます。それはもう許容範囲内で生温かく見てあげるしかないのですが、現物なんかこんなでしたから、色味なんて場所も含めて曇天で撮るか晴天で撮るかで大分変ってしまいます。ノマド登場時の濃緑色であったダーククラッシックジェイドパールも、日が当たっているとかなり緑を強く反射していました。うちで乗っていたG‐リミテッドノマドも、曇天だと黒になってしまうことも。
それに輪をかけて、写真の二台を見比べ、ダークブルーメタリックはどっち? と問いかけたら、どっちを指さしますか? エスクードに限ったことではなく、車の車体色としてカタログに記されているネーミングは、かっこよくも難解です。単に白といっても、それこそ三原色それぞれを加味した様々な白があるわけですし。
マミポコさんのエスクードとBLUEらすかるは同じ車体色でマイアミブルーメタリックⅡと呼ばれますが、この「Ⅱ」が未だに何を示すのかわからない。ツートンカラーだからか? でもそのツートンの青でない部分は、マミポコさんのはマーキュリーシルバーメタリック、BLUEらすかるはキーンゴールドメタリックと使い分けられており、少なくともツートンの色子弟ではなさそう。でもってマーキュリーシルバーとかキーンゴールドって、なんですかその色彩?って重ねて言いたくなっちゃう。
それを差し引いても、写真のコンバーチブルは、今だったらグレーイッシュミディアムブルーとか言われるんでしょうか。実際に見ると「DIC 2397」が近いはずなのですが。でも88年にエスクードがデビューした時、この色は単純にダークブルーメタリック。隣の93年式ノマドはディープブルーパール。いつから複雑かっこいいネーミングが始まったんだ? と思い出してみると、89年1月の初の限定モデル、G‐リミテッドのファンタジーブラック/ミディアムグレーメタリック2トーン(なんだこの長さは)で、カタログモデルだと・・・あ、デビュー時のスペリアホワイトがスズキ定番とはいえ、既にもうその域ですね。