いよいよ明日、はやぶさ2が地球大気圏突入軌道からカプセルを分離し、6日には先代のカプセルが着地したウーメラ砂漠に再び帰還してきます。探査機としてのはやぶさ2は、大気圏で燃え尽きた先代とは異なり、この段階で地球との距離20万キロから軌道を離れ、離れていくことになります。
全航行距離54億2000万キロ。地球と月の往復など足元にも及びません。
宇宙科学研究所によれば、この距離には自動車が長距離を走って刻む数字ほどの意味はない。6年に及ぶ航行を無事に果たすことの方に意義がある。と説明していますから、足下に及ばなくとも、やっている側にとっては励まされた気にさせてくれます。
先代はやぶさにはいろいろと縁があり、あれが小惑星イトカワへ運んだ「署名」の中に、うちの家族の名前も混じっていましたし、先代が打ち上げられた2003年5月に火星が大接近し、つくばーどサイトでエスクードマイレッジを立ち上げるきっかけとなりました。この年、ESCLEVサイトも立ち上げられています。
はやぶさの帰還から10年。2番機がより大きな成果を持ち帰ることとなり、この2番機は次のミッションとして小型小惑星「1998KY26」への探査に向かう計画だとか。地球と火星の間を公転しているというこの小惑星へは、往路だけで100億キロレベル。帰還予定が2031年と見積もられています。
それが、災害激甚化や感染症蔓延の世の中にとって何の役に立つというのか。という声も必ずや上がると思われます。が、こんな閉塞感だらけの時勢に、とてつもないスケールの宇宙とのコンタクトをポジティブにとらえて、素直に「すごい」と夜空を見上げる気持ちを持つことができるのは、少なからず役に立つ話だと感じています。