Trend-Blue

  ~懲りない傾向~

内燃機関の黄昏

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政府は新車のガソリン車販売を2030年代半ばに禁止する・・・「目標を設定する方向で調整に入った」ようで、相変わらず役所的なものの言い回しなんですが、要は先日のG20に際して「温室効果ガスの排出を2050年までに実質ゼロにする目標」の矢面に自動車産業が立たされたということです。しかし率先しているようで、これは欧米や中国などの政策に引っ張られた感が強い。ことしの1月、48ボルトの話を既に書いているようにPHEVやEVへの舵取りが大きく切られることになります。

ただね、脱炭素はおおいにけっこうなことですが、インフラをどうするのか全くビジョンが見えない。いや見えているけど見たくない。なんでもかんでも電気に頼っていったら、エネルギー源としての発電量をどう確保していくのか。海外諸国は原子力発電にさほど抵抗感がないのでしょうけれど、不確定要素が加わったとは言え日本の原子力発電所はメルトダウンを経験しており、日本は被爆体験国でもあるという感情をなぎ倒してでも、原発の再稼働へ舵を切るということなのでしょう。

ゴジラ映画ですら、ゴジラ自身の持つ放射能問題を短い半減期でかわし、対ゴジラ殲滅のための他国による熱核兵器使用の危機にすり替えてしまった。脱線ついでに、ちょっと注目したのはウルトラマンZの最近の展開で、四次元なのか異次元なのかの歪曲エネルギーを強力な破壊兵器に仕立てて使ってみたら制御できないので、次元崩壊を食い止めたウルトラマンのパワーをもくすねてこれを制御化させようという、手を出したらいかん領域の話が出てきました。

一時期、再生可能エネルギーがもてはやされましたが、風力やら太陽光やらの発電性能で、増大する電力需要をカバーできるとは思えません。それ以前に送電変電供給網を思い切り強靱化させなくてはならないし、それは新たな内需拡大につながるとしても、30年後にインフラを作ったりメンテナンスしたりする建設生産人口がどれだけ減ってしまうのやら。こんな技術が一日も早く実用化されるのを期待したいです。

電気の使用量は、ほどほどにしておかないとと思うのですが、「温室効果ガスの排出を2050年までに実質ゼロにする目標」って、いま政治を司る人たちも役所にいる人々も、その誰も責任をとらないで済む近未来の話。ビジョンがなくてもなんでも言えちゃうことに悪寒を覚えるのです。だってそのうち「ガソリン車とディーゼル車は使用禁止」って政策発言も見えてきちゃうから。

6 Responses

原子力発電の運用を更に研究して核融合発電に繋げて欲しい所ですね。
そう言えば未来少年コナンでは核融合発電は一つのキーワードでしたが、資本の問題から世の中は超大型機が会社の金食い虫と言う悲しい現実。
380やアントノフ、C-5ギャラクシーを越える飛行機はもう出てこないでしょうねぇ~。

  • 洋上風力発電が、港湾地区も含めて大きな利権の温床になっていて、再生可能エネルギーという目くらましはなかなか倒れないような気がします。
    それならばダムの再開発で巨大な水力発電量を確保したり、本格的な地熱発電に乗り出した方が、原子力に歯止めをかける対症療法になると思うのですが。

  • 車自体が自己発電(これだと給電かな)というか、帯電すると、乗り降りの際に感電する可能性があり、車体自体を絶縁体で被わなければ危険なことに。
    その前に帯電した車内に居るってことは、ちょっとした電子レンジ状態なので、いろんな問題が出てきそうです・・・。
    日本の場合、原発頼りの電力供給となるでしょうが、もんじゅが失敗した以上、プルトニウムをどう処分するか考えてるのか。大洗の胡散臭い施設の動向が気になります。

  • 帯電という問題がねえ。構造上モノコックを絶縁コートするとかの方向でブレイクスルーしていくのかもしれませんが、ちょっとイメージの外へ抜け出せていません。
    青森で保管と再処理をやると、大洗や女川は良い供給先になるんでしょうね。大洗が福島みたいなことになると、うちの辺りは微妙な距離圏なんだよね。

  • うちみたいなSHOPでさえもハイブリッド
    結構頼まれで販売していますもんね。。。。
    今、、ピットに入って整備しているのも先月販売したアクアですしね

  • ここへきて欧州車も米車も露骨に新型のハイブリッドやEVをCМしていますし、ハーレーダビッドソンがEバイクを発表したのも新鮮だし、アウディのダカールマシンがまた似合わない事やってます。
    高齋 正の「パリー北京ラリーの華」を読んだ年にエスクードに乗り始めましたが、今で言うなら前田建設ファンタジー営業部並みの荒唐無稽なEVアプローズの話は半分SFだったけれど、そろそろ目の前に来ているなあと思わされます。