それは筑波山中のところどころ凍結したフラットダートの林道で、走行状況を「隊列にしない」ため、インターバルスタートで1台ずつ走ってくる仲間たちのエスクードを撮影する待機中のことでした。
車体の両サイドをマスキングしたSUVが忽然と現れ、目の前を走り去っていくのです。しかしマスクされていないフロントグリルとSマークはどう見てもエスクード!
あっ、48ボルト仕様のハイブリッド版の極秘試走!
と、知らない人が見たらそう思っちゃいます。
「紛らわしいことに使わないでくださいっ」
新月さんと風花さんから叱られそうな暴露話で、林道の数か所に枯れて硬くなった枝葉が突き出た場所があったので、最も安価な藪漕ぎバリアを施した「あおちゃん」でした。
こんなんでも馬鹿にしたモノじゃないですよ。なんせまだ6000キロ台の新品なんだから、擦り傷はつけたくないでしょうし。
「いやー雷蔵さん、実は日光のあの四駆の神社でお祓いを受けに行った日に、ナビ案内通りに進んだら裏道ルートで藪突入しちゃってんですよ」
「そうなの。もう擦り傷けっこう付いてる」
・・・おいっ、だったらもう開き直れよっ
これは正面にもマスキングするべきだったか?(笑)
半端なラッピングだからこそ信憑性につながるのです。